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運送会社
山岡産輸 有給取得率向上や離職率低下など労働環境改善を目指す
2020年8月21日
「社員のキャリアと働き方改革を開始し、運輸業の労働環境健全化を推進、今後3年で年間残業時間960時間の社員数ゼロ、有給消化率50%を目指す」。関東、東北、関西を中心に輸送事業を展開する山岡産輸(加藤健一社長、千葉県市川市)が、ドライバーを含めた全従業員の労働環境の改善に取り組む決意を固めた。6日から改革をスタート、残業時間や有給消化率の向上に加え、「ダイバーシティの推進」や「女性在籍率増加」「女性管理職比率増加」「20代在籍率増加」「離職率低下」の数値目標を掲げ、3年後の達成を目指す。
現在、同社における残業時間は、月80時間以上残業する社員の割合は2018年で38%、2019年は17%と減少させ、今年は13%となっている。これを3年後の2023年にはゼロにする。
有給消化率では、2018年が12%、2019年では19%、そして今年は25%と向上させてきたが、2023年には50%まで引き上げる。施策としては、有給取得しやすい雰囲気づくりとともに、代走制度を整備するなど、有給休暇取得に伴う人員配置もスムーズに行えるように組織設計から取り組む。
ダイバーシティの推進では、移住労働者、LGBTQ、障がい者の従業員が安心して働ける環境づくりに取り組み、現在の雇用率7%から3年後には10%へ引き上げる。
女性在籍率、そして女性管理職比率増加では、各営業所に女性事務職員を採用し、女性ドライバーが入社しやすい雰囲気づくりを行うとともに、現在、同社では女性専用トイレと休憩室の整備、労働環境の改善やサプリメント、プロテイン摂取プログラムの採用による社員の健康と美容の支援に取り組んでいる。さらに今後、外部研修制度や資格取得を活用した女性管理職育成を行っていくとし、女性社員在籍率を現在の11%から20%へ、女性管理職比率を現在の20%から30%へ引き上げる。
20代在籍率向上では、現在17%を3年後には30%まで引き上げる。同社では、未経験者及び若年層の採用強化のため、2017年から自動車運転免許を持たない就業希望者でも社員になれるように、免許取得支援制度を導入している。支援内容は、免許取得費用の全額会社負担と専任指導員によるマンツーマン指導と見極め判定制度で、運転免許合格を支援している。また、同社では、初心者でも運転がしやすい1トンバンから業務が開始できるようにフォロー体制を敷いており、未経験者向けに免許取得から実務までをフォローできる環境を整備している。これにより、未経験社会人の採用だけでなく、高卒採用も積極的に行っていく。
こうした目標を達成することで、最終的に離職率の低下を図っていく。離職率は、2019年が20%で今年が14%と低下しているが、これを3年後には10%まで低下させるとしている。
◎関連リンク→ 山岡産輸株式会社
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