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ネクストリンク ガーゼで首元拭き取る、薬物スクリーニング検査事業を開始
2021年2月4日
昨年11月にアルコール検知器大手・東海電子のグループ会社として設立されたネクストリンク(東京都品川区)は、薬物スクリーニング検査事業を展開する。「ガーゼで首元を拭き取って送るだけ」という画期的なサービスで、運送事業者へ浸透を図る。
「これまでの薬物検査は、尿検査が主流だった」と語る中村訓秀社長。「不正がしやすい上、ドライバーも抵抗感があると聞く」と指摘。その点、同社が手掛けるサービスであれば「検査を受ける側が拒否する理由も少なく、担当者の目の前で行うことができるので、簡単に不正もできない」とメリットを挙げる。
検査料金は1人6000円(税別)で、これに送料と専用封筒代がプラスされる。「大麻」が対象外ではあるが「15成分が検知可能」という。
検査精度の高さにも自信を見せる。「薬物常習者が多いと言われるタイで利用されており、月間4万人の検査をしている。タイでは薬物を使用しても逮捕されないことが多いため、検査で反応が出た人と面談すると必ず自白するが、誤反応があったことはない」。
最大の特徴は「1か月前までの薬物摂取を検知できる」こと。「尿検査では3―4日前までしか検知できず、検査前の一定期間、薬物摂取を我慢すればすり抜けられる」とし、同サービスが「ごまかしが利かない」ことをアピールする。中村社長は、「当社では、薬物摂取者を捕まえたり、排除したりするためにサービスを提供するわけではない」と強調。「検査をするだけでは東海電子グループのポリシーに反する。排除したら、そのドライバーは別の会社へ行くだけ。そうならないよう、事業者と患者を支援する体制をしっかり整えている」。検査を行うことでの抑止効果を狙うとともに、反応が出た従業員に対しては「薬物依存症という病気を治すきっかけにしてほしい」というのが基本的な姿勢だ。
万が一、反応が出た場合は、「当社が連携している国立精神・神経医療研究センターへ連絡し、そこから地域の専門病院につないでもらい、治療へ入っていくという流れを推奨している」という。また、「依存症予防のアドバイスもセミナーなどを通じて伝えていきたい」。
同社長は、「日本での違法薬物検挙者の数は年間約1万3000人で、飲酒運転の検挙者数の約半分。薬物は遠い存在のように感じるかもしれないが、飲酒運転の半分と聞くと身近に迫っていることを実感できるのではないか」とし、対策が急務であることを訴える。
◎関連リンク→ 株式会社ネクストリンク
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