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    富士運輸 ITで安全対策徹底、IT点呼導入で効率化

    2015年12月31日

     
     
     

     運送業界でIT機器の活用がすすむ中、早くからIT化を推進し、業務や輸送の効率だけでなく利益率の向上にも取り組む富士運輸(松岡弘晃社長、奈良市)。最近では、運行管理の負担軽減などを目的にテレニシ(大阪市中央区)の「IT点呼キーパー」を導入。IT機器の活用で、事故撲滅をはじめとした安全対策に徹底した姿勢で取り組んでいる。富士運輸奈良支店の岡嵜亮二支店長(写真右)と運行課の宮本篤士副課長(同左)に、IT点呼導入後の社内の変化や、安全に対する考えなどについて話を聞いた。
     同社では、全社の車両の位置を自社開発のシステムを使用し、到着までの所要時間を顧客に正確に伝える「車両の見える化」や、多様な顧客ニーズに対応できる「スーパーマルチ車両」などの導入で、他社との差別化を図り、現在はグループで1000台弱のトラックを保有している。また同社の本社安全統括部、奈良支店、関西空港支店、阪神支店は昨年6月にISO39001を取得し、さらに2016年には全支店取得を目指している。
     さらに2009年に経済産業省主催の「中小企業IT経営力大賞2009」のIT経営実践認定企業に認定されるなど、IT導入にいち早く力をいれ、今年6月には新しい車両導入方法とITシステム化が評価され、船井財団の「グレートカンパニーアワード2015」で「ユニークビジネスモデル賞」を受賞している。


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     テレニシの「IT点呼キーパー」は同社の安全統括部が検討し、今年の年明けにテスト導入。同年3月に全支店に導入した。点呼について、岡嵜支店長は「奈良支店は24時間営業で、他の拠点もカバーし200人以上のドライバーを管理しなければならないため、従来の点呼では運行管理者の負担が大きかった。また、それまで運転免許証の有効期限は目視で確認していたが、一度に何人も点呼を行っていると、免許証の有効期限は見逃しがち。しかし『IT点呼キーパー』なら、有効期限が近づいていれば自動で知らせてくれるので、うっかり見逃すというミスを防ぐことにつながっている」と話す。IT点呼により時間の削減、運行管理者の負担軽減にもつながったという。
     IT点呼の最大の魅力については「ドライバーの顔を見ながら点呼ができること」と岡嵜支店長。「表情や顔色がカメラ越しで確認でき、電話では分かりづらかった体調の変化にも気付ける。管理者のドライバーに導入意義を理解してもらい、健康管理に役立てている」。
     また宮本副課長は「社内の実務者の会議にテレニシの担当者に参加いただき、システムの説明を行っていただいた。運用がシンプルで非常に簡単な操作だったため、システム導入に対し心配がなかった」と振り返る。
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     岡嵜支店長は、「品質と安全が一番の基礎。IT点呼でドライバーに対するより細かい指導が可能になった。また、副産物として対話での指導が実現し、点呼の精度も上がった」と話す。両氏は「細かくデータが残るのでドライバーの安全性に対する意識が高まった。ドライバーに安心して長く働いてもらうために、IT機器の導入による効率化を図ることは重要」と、今後も品質と安全に徹底的にこだわる姿勢を見せている。
    ◎関連リンク→ 富士運輸株式会社

     
     
     
     
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