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製品・IT
ウエストユニティス 「ARピッキングシステム」
2016年6月13日
ソフトウェア開発のウエストユニティス(大阪市北区)が開発・製造する「ARピッキングシステム」は、物流倉庫などで活用される画期的なシステムだ。同社のウェアラブルの技術は医療や建築現場、さらにモータースポーツの世界でも導入されている。同システムの特徴や今後の展望について、福田登仁社長に話を聞いた。
同社は長年にわたりウェアラブルシステム開発を行い、導入・実用化が次々と進んでいるという。バーコードやRFIDとAR(拡張現実)を使った複合チェックによる管理システム「ARピッキングシステム」は、人員の配置転換で未経験者でも確実かつ迅速に、倉庫内のピッキング作業を行うことを目的として開発された。バーコードやRFIDとARの組み合わせでミスを軽減できる。在庫管理システムとの連動も可能だ。東南アジアでの工場などで活用され、作業の短時間化、省人化が実現している。医薬品を扱う倉庫など、特に正確性が求められる現場に適している。
同システムを使用する際に装着する、産業用ウェアラブルデバイス「InfoLinker」は、ネイビーを基調としたスタイリッシュなデザイン。メガネに装着するタイプで約50gと軽量。1個のバッテリーでピッキング作業での使用なら約2時間稼働が可能。両手を自由に使えるので作業もスムーズに行える上に、屋外でもよく見えるのが大きな特徴だ。
同社は今年1月、東京ビッグサイトで開催された「第2回ウェアラブルEXPO」に菱電商事と共同出展。ウェアラブルシステムの実績と導入事例を紹介し、現場で本格導入されている「InfoLinker」をアピールした。福田社長は「『ウェアラブル』という一つの業界を確立させ、活性化を図っていきたい」と今後の展望について語った。
NPO法人「ウェアラブルコンピュータ研究開発機構」(塚本昌彦理事長、神戸大学大学院教授)の副理事長も務める福田社長。ウェアラブル、HMD、ユビキタスをキーワードに、最先端の技術開発、アプリケーション開発を行い、世の中への普及、啓蒙活動、および産業化までを行っていくことを目標としている。「日本の物流は世界から見ても進んでいる。そこにウェアラブルの技術を導入し、さらに発展するようサポートしていきたい。中小企業の現場でぜひ活用してほしい」。
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