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    日本コムシス 倉庫管理システムの導入で最大70%の在庫削減

    2007年3月26日

     
     
     

     最大で70%の在庫額削減—。これは、通信設備の建設業務を手がける日本コムシス(東京都港区)が自社向けに開発した「倉庫管理システム」の効果の一例だ。
     同システムはICタグとハンディターミナルを利用し、倉庫内の在庫数・在庫額の一元管理を可能にするもの。社内ネットワークとも接続し、発注作業も自動化する。
     同システムの概要や開発の背景について、米田明雄事業改革推進部長(写真右)と、事業改革部カイゼン推進部門の熊谷和彦課長代理に話を聞いた。


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     同社は平成17年度から「コムシス式カイゼン」をスタート。これについて同部長は、「『トヨタ式カイゼン』の考え方を建設業にあてはめ、全社挙げて業務の効率化に取り組もうというプロジェクト」と説明する。
     中でもIT化の推進に重きが置かれており、「同じ数の人間で、より多くの仕事をこなすには、ITによる効率化は不可欠」と話す。
      また、「MNP(携帯電話の番号ポータビリティ)実施に伴う設備投資や、光ファイバー普及推進の動きの中で、『強い現場』を作る必要があった」ことを理由として挙げる。
     新システムが対象とするのは、光ファイバーなどの敷設工事に必要となる部品の倉庫。
     同部長は「建設業は、製造業などに比べて物流管理の面で遅れている業界」とした上で、これまでの状況を「部品をダンボール箱のまま棚に並べ、作業員がいちいち箱を開けて部品を取り出していた」と説明。 700〜1000品目もある部品を、1000人もの作業員が一斉に出し入れするという、非常に非効率な作業が毎朝行われていた。
     システムの導入へ向け、「まずは倉庫内の改革からスタートした」。部品をダンボールから単一のケースに移し、カンバンを取り付けた。「コムシス式カイゼン」は全員参加型のプロジェクトであることから、この倉庫内の整理作業は「社員総出で行った」という。
     システムについて、熊谷課長代理は「現場での使いやすさを意識した」と話す。ケースに取り付けられたタグをハンディターミナルで読み取ると、そのデータが基幹システムへと転送され、物品要求や棚卸しなどの業務も容易になる。
     「現場業務の効率化を実現すると同時に、手作業によるミスを減少させることにもつながっている」という。
     また、米田部長は「従来、在庫数をどれだけ持つかは現場の『感覚』に頼る部分も大きかった」と振り返る。
     しかし、同システムによって「在庫数を厳密にデータ化することで、過不足のないリアルタイムでの発注が可能になり、在庫額削減に成功した」と経営上のメリットについてもアピール。
     現場の業務改善の必然性から開発され、劇的な効果を生み出した同システムには二月のリリース以降、他業界も含めて多くの問い合わせが寄せられているという。今後は外販化も進めていくとしている。
     問い合わせは電話03(3448)7077番、ITビジネス事業本部・法人営業部・第一営業部門まで。

     
     
     
     
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