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製品・IT
メタルワーク靖國 ブロック塀の土台生かした精度・高強度フェンス
2020年1月29日
物流会社をはじめ一般の住宅や学校など、どこにでもあるブロック塀。それがある日突然、人の命を奪うことになるとしたらどうだろうか。
そんなブロック塀に代わる製品がメタルワーク靖國(福田福一社長、大阪府東大阪市)の軽量・高強度フェンス「かかし」だ。同製品は特許取得済(6577155号)で、福田社長の「悲惨な事故を無くしたい」という強い思いが込められている。
2018年6月18日に起きた大阪北部地震では、高槻市内の小学校横のブロック塀が倒壊し、女児が下敷きとなって命を落とした。ブロック塀の倒壊は道路を塞ぎ、災害時には被災者の避難や救助活動の妨げにもなる。
福田社長は「かかし」を考案した経緯について、「大阪北部地震によるブロック塀倒壊で亡くなった女の子が、もし自分の孫だったらと考えると、いてもたってもいられなくなった。ブロック塀による犠牲者が出るたびに、官民挙げての取り組みが行われているが、効果的な改善がなされていない。凶器と化すブロック塀を放置していてはいけないと考案した」と話す。
同製品の特徴は、老朽化した危険なブロック塀を土台だけ生かし、短い工期で安全なフェンスに再建できることだ。新たに設ける穴に支柱取付具を挿入して固着し、フェンス支柱をはめ込む仕組み。接着剤は世界的にも有名なヒルティ製を使用している。フェンス部分は風圧を逃がす構造になっており、仮に想定外の規模の地震で倒れても、人的被害は最小限に抑えることができる。
「かかし工法」の場合は短い工期にもかかわらず、強く景観に優れたフェンスが完成する。フェンスの素材は有名メーカーの金属、木材、合成樹脂など、様々な選択が可能だ。
ブロック塀の管理は所有者の責任であり、南海トラフ地震の発生確率が今後30年間で7から8割と言われる現在、ブロック塀で人命を落とす可能性はゼロではない。フェンス1平方mあたりの重量はブロック塀が200から250kgなのに対し、「かかし」は10から20kg。ブロック塀の重量を人が支えられないことは一目瞭然だ。
フェンス施工で培った確かな技術で、小学校や住宅での「かかし」施工実績を持つ。福田社長は「ブロック塀は常に外気に接する環境にあるため、耐久年数は約30年と言われている。敷地内のブロック塀を一度見直していただき、危険な塀があれば『かかし』をご検討いただきたい」と話した。
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