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物流ニュース
「エコドライブ」推進、デジタコ使わず効果大
2008年11月20日
食品輸送を主力とする兵庫県内の運送事業者は、デジタルタコグラフに頼らずに大きな効果を上げている。来春には2度目の「グリーン経営」認証の更新を控えるが、社内に定着したエコドライブ意識で乗り切る構えだ。
同社の業務は、おもに工場から店舗や卸売業者への配送を担う。メーカー系の物流会社から振り分けられる輸配送で、各車両の運行経路がほぼ一定しているために日々の燃費管理が比較的容易とみられる。
同社の燃費管理の手法はごく初歩的なもの。スタンドで満タンに給油した納品書に、その場で距離計の数値を書き込んでおく作業が全ての基礎となっている。これにより、満タンにするときに実際に給油した量が把握され、その納品書と前回の納品書とをつき合わせる。あとは走行距離を給油量で割り算するだけだ。
1回の満タン時の誤差は最大で2L程度あるとされるが、1か月にならせば誤差は、ほぼ無視できる。
同社はドライバーに手作業で、この計算をさせることで日々の意識改善ができていると考えている。またドライバーが帰社する際、一番よく見える位置に車両ナンバーごとの一か月平均の数値を張り出すことで競争意識も喚起できるといった寸法だ。
例えば、数年前までリッターあたりの平均燃費が3.2km程度だった女性ドライバー(大型車による長距離輸送)は、ここ数か月は常に3.9kmを出すようになってきた。平均燃費が4km以上出すこともある若手ドライバーもいる。
同社担当者は「若手の『おっちゃん、何してんねん』という空気が支配的となり、年長者も燃費に気を遣うようになってきた。グリーン経営認証では常に燃費の改善が求められるため、この数値でも改善目標は控えめに出している」と話し、更なる改善が見込める様子だ。(西口訓生) -
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