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    埼ト健保が3月に解散、高齢者への拠出負担急増で

    2009年2月19日

     
     
     

     埼ト健保(木島一也理事長、さいたま市大宮区)が3月31日で解散する。昨年12月9日の臨時組合会で全会一致により決定した。昨年4月から始まった新たな老人保健等拠出金制度により、組合負担が急増したことが大きな原因だ。


     加入者に余計な負担を与えないよう、黒字を確保できているうちに解散を選択した。加入事業者、被保険者ら約3万7000人は4月からは原則、全国健康保険協会(協会けんぽ)に移る。現在、全国に11あるトラック健保の中で、解散するのは初めてのケースだ。
     埼ト健保は昭和50年10月1日に設立、昨年末時点で472事業所、被保険者は1万7952人、扶養者1万9802人が加入しており、年間の保険料収入は約65億円。埼玉県トラック総合会館に事務所を構え、地元の中小事業者をメーンに構成。加入事業者の車両平均台数は約27台。
     昨年4月から始まった新たな高齢者医療制度、とりわけ後期高齢者納付金への拠出金負担が重く、今後も負担が膨らみ、健保組合を維持するなら1%程度の保険料率の引き上げが避けられないことが確実となり、解散を決めた。
     平成19年度までは同健保の老人保健拠出金は27億円程度で推移していたが、新制度が始まった20年度は5億7000万円増の約33億6000万円にまで膨らんだ。保険料収入の約51%を国に拠出しなければならなくなり、今後も負担増加が見込まれていた。
     また、現在の保険料率は8.9%。協会けんぽは8.2%なので、協会けんぽへの移行は加入事業者、被保険者にとっては負担軽減につながる。加入事業者からは、「企業としては支出減につながるので問題とは感じていない」「組合の財政状況を考えると仕方ない」とする声も多い。
     協会けんぽへの移管について、加入者は特段の手続きをする必要はなく、医療機関の窓口負担なども変わりはない。一般保険料率は8.9%から8.2%へと下がり、介護保険料率も1.56%から1.19%へと下がる。
     一方で、同健保が独自に実施していた人間・脳ドックや従業員健診、生活習慣病健診などへの補助はなくなる。また同健保のみに行えばよかった各種届け出は、厚生年金基金や管轄の社会保険事務所などで個別に行わなければならなくなり、事務的な煩雑さは多少出てくる。
     木島理事長は「我々は平均27台の中小事業者が集まっており、現時点で協会けんぽより0.7%重い負担をしてもらっている。これが10%近くになれば、厳しい時期に負担が増えるので問題だと考え、解散を決めた」と説明する。
     事務局は「9.7%程度の料率をお願いしなければ、組合を維持するのが難しいと判断した。昨年の理事会で協議し、12月9日の組合会で解散を決定、同15日付で加入者に連絡した」と話す。
     健保組合連合会によると、今年度は全組合の約9割が赤字となる見通しだ。昨年8月には5万7000人が加入する西濃運輸健保組合も高齢者医療制度への負担増を理由に解散しているほか、9月には3500人が加入する京樽の健保組合も解散、「料率引き上げ」よりも「解散」を選択するケースが目立ってきた。健保組合数も昨年12月1日現在で1500を割って1497。92年度の1830から見て健保組合数の減少に歯止めはかかっていない。
     今後、他の健保組合が解散を選択する可能性も否定できないが、財政状況や独自事業についての考え方などにより、判断が分かれることになる。また、協会けんぽの保険料率は医療費に応じて都道府県ごとに設定されるため、地域によっては料率の引き上げになる可能性も否定できない。(玉島雅基)

     
     
     
     
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