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    「だれも助けてくれない」交通事故被害者の声

    2009年7月31日

     
     
     

     「交通事故と聞いたときは『生きていてくれさえすれば…』と思いました。しかし、『死んでも地獄、生きても地獄』というのが本当のところ。事故後のほうがツライ」と話すのは、交通事故で後遺症を受けた被害者を支える家族の言葉だ。運送事業を営んでいれば、交通事故の不安は常につきまとう。被害者や家族は、どのような苦しみをかかえているのか。関係者に話を聞いた。


     京都府は平成20年1月から「京都府犯罪被害者サポートチーム」を設立。専用電話を用意し、「どんなことでも、まずは相談して欲しい」(府民生活部・青木健一参事)という。「(交通事故や犯罪の被害に遭って)不安定になった状態をお聞きして、次の機関につなぐことで、専門的なサポートを受けていただく」。
     実際にサポートを手がける団体は、交通事故についてどのように考えているのか。運送会社が人身交通事故を発生させたとき、遺族・家族は「再犯させないことを一番望んでいる」と話すのは、大阪被害者支援アドボカシーセンター(大阪市天王寺区)の堀河昌子代表。「交通事故を起こしたドライバーは『ちょっと、下をみていて…』ということがよくあります。そんな、ちょっとのことで被害者や家族を苦しめている」とし、「被害者や家族は素人ですが、相手は専門家ばかり。納得いかないままの方は多い」とも指摘する。
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    堀河さん
     また、「被害者や遺族は『自分は何も悪くない。(警察や保険会社、行政が)助けてくれる』と思いがちです。しかし、本当はだれも助けてくれません」と話すのは、交通事故サポートプログラム(同東淀川区)の松村三恵子代表理事。自身の夫を「無謀な車線変更で死傷事故を誘発させられて亡くした」松村さんだが、「最初は『勝手に自爆したのではないか』ともいわれた」という。
     「加害車両は逃げて、同乗者も何も覚えていない」という状況下で松村さんは、「だれも助けてくれないことを知った」。被害者や遺族をサポートするため、同団体を平成20年4月に設立。「必要に迫られて行政書士の資格も取得した」という。
     交通事故で死亡した悲しみや苦しみと同じく、後遺症で苦しんでいる被害者や家族もいる。「死んでも地獄、生きても地獄です」と話すのは、おおさか脳損傷者サポートセンター(大阪市浪速区)の岩城満代理事長。「脳に障害を受けたことで、人格が変わってしまうこともあります」と指摘する。
     「記憶がなくなったり、怒りっぽくなったり、場の空気が読めなくなったり…。サラリーマンだった人が、自分では大丈夫と職場へ復帰しても、なかなかうまくいきません」という岩城さん。「元の状態に近づくことは出来ても、元には戻りません。事故後に人格が変わって病院へ行っても『以前からでは…』と判定が難しい。結局、家族しかわからないことも多い」と話す。
     「当事者やその家族を、周辺が支援する必要があります」と岩城さん。「運送業も大変な仕事だと思います。しかし、事故を起こせば、どのような事態になるかを考えて運転して欲しい」と指摘。「警察署の前に『交通死者○△人』とありますが、死んでないというだけで、苦しんでいる人間がたくさんいることを知って欲しい」と訴える。(小西克弥記者)

     
     
     
     

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