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    未来総研 原理事長「北海道から飛躍を」

    2012年2月16日

     
     
     

     「物流事業者は、もはやかつてのように荷物を待つ時代ではなく、物流機能を高度化させている荷主企業と一緒になり仕事を創り、積極的に取っていかねばならない。北海道で独自の物流の仕組みを鍛えることで、全国に跳躍していく企業の誕生を期待している」と話すのは、北海道未来総合研究所(札幌市北区)の原勲理事長。


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     同研究所は創立35年を迎える道内の有力シンクタンクで、地域の経済・政策に関する諸問題について約500件の受託調査・研究実績があるほか、約100件の自主研究を行ってきた。
     原理事長は日本の物流業界の変遷を3段階で説明し、「見える脇役」から「見えない主役」になったと解説する。
     はじめは60年代。物流が販売活動の後処理をしていた時期。「大量生産・消費・物流の経済成長時代で、荷主がどんどんモノを作り、依頼に基づいて輸送・保管・荷役を履行していただけで儲かった。事業免許制度で運賃も安定し、仕事もたくさんあった。物流は受動的でよく、幸せな時代だった」とする。
     次は90年代前半。ロジスティクスの考え方が必要とされはじめた時期。「日本全体で資産が縮小し、少量の消費が求められ、物流も小口の時代に入った。コストを削減するため、荷主側が物流機能を担当する事例が増えた」とし、「年商1000億円を超える流通企業が毎年55%もの商品を入れ替え、これを自社グループで仕入れ・生産・販売・配送まで管理している。このような荷主に物流専業者が太刀打ちできるかということ。実務を担う物流会社へのコスト・品質の要求が厳しくなり、物流が儲からない商売となった」という。また、このような流れの中で効率的な物流の提案・一括受託を行う3PL企業が出てきたとする。
     最後に90年代後半から現在にいたるSCMの時代。「荷主が要求する物流効率化について具体的な手立てを持つ会社が活躍し、複数企業にまたがるSCMが求められ、物流が重要な戦略部門になった。最適なロケーションや輸配送ネットワークが必要で、コストや品質だけではなく、環境配慮も問われている。モーダルシフトや共配の流れが加速している」と説明する。
     このような中、北海道の物流市場に目を向けると、「売り上げの8割が域内物流。圧倒的に道内のみで仕事をしており、とりわけ公共事業、インフラ整備、建築資材に関連している荷主が多い」とし、「域外物流でも内航海運が8割を占め、石油化学・鉄鋼・金属など重化学工業に関する扱いが多く、地場産業が非常に少ない」という。
     このような産業構造のため、「付加価値の高いものを運んでおらず、3PLなど物流の現代的な方向に進んでいる企業が少ない。北海道の物流は、時代の流れに対応できていない」と指摘する。
     道内の公共事業は10年間で約半分に減っており、関連する物流も2割以上減少した。「今までのメーンユーザーを中心に事業展開を考えている限り、跳躍力のある企業にはなれない」と訴える。求められるのは、より能動的な物流機能の提供だが、道内でこのような動きはまだ十分ではないという。
     「動きが早い荷主に合わせて、自らも積極的に動いていく物流が必要とされている」と解説し、物流企業は「任せてください」と新しい提案をして、顧客の中に入っていかなければならないと主張する。
     北海道から飛躍したニトリやホーマック、ツルハといった有力企業の例を挙げ、「北海道で鍛えた事業のノウハウをバネにして外に向かって成長していった。道内での事業運営の中から徹底したコスト管理や合理化を行い、すばらしく強い企業となった」と話す。
     物流も同様に「北海道で効率の良い事業の仕組みを鍛えていけば、同じように飛躍する可能性は十分にある。経営トップは視野を広げる訓練をし、能動的な物流への方向性を見つけて欲しい。北海道の経済活性化のために物流が果たせる役割は非常に大きいので期待している」と話している。
    ◎関連リンク→ 社団法人北海道未来総合研究所

     
     
     
     
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