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    配車マン育成に苦悩 重要ポストだけに困難?

    2012年1月18日

     
     
     

     社長の右腕とも言える配車マン。利益を出すためにも効率化を図る上でも、その役割は大きい。荷主の物流コストの抑制が続くいま、有能な人材を配置したいところだが、その育成に悩む事業者の姿が見られる。


     埼玉県で雑貨輸送を手掛ける事業者では、長年その役割を担ってきた配車マンが定年を迎え退いた。代わってベテランドライバーを配車マンに抜擢したという。同社に長く勤務していることから、あらゆる業務に精通しており、最適の人材でもあった。
     社長も信頼を寄せ、大きな期待をしていたという。しかし、いざフタを開けてみると思ったような成果が得られなかった。配車効率が全く向上しなかったからだ。「運賃水準が下がる一方で労働時間は短くしなければならない。そんな厳しい経営環境の中では、いかに効率のいい配車を組めるかが、会社の存続にも大きく影響する」と指摘する同社長だが、現場ではその考えが実行されていなかった。「いくら口で言っても理解しない。理解していても、なかなか実行に移せないというのが本当のところだろう」とため息をつく。
     配車マンは以前、ドライバーのリーダー的な役割を担っていた。しかし、配車となるとドライバーの顔色を伺ってしまう。そのため、私情が入って思うような配車が組めないという。なかなか結果が見えてこず、とうとうドライバーに戻りたいと言い出したのだという。他に人材が見当たらないため、引き止めているが社長は、「配車マンの育成がこんなに難しいものとは思ってもいなかった」と話している。
     千葉県の事業者も配車マン育成の難しさに直面している。任命した配車マンは、真面目で一生懸命に仕事をこなす。その姿勢には、社長も信頼を置いているが、経営という観点から見ると不満が残るのだという。
     例えば、荷主からしばしば運賃の安い利益の出ない仕事の依頼があるが、配車マンは「次につながるから」と安請け合いをしてしまう。「今まで、次につながったことなどなく、いいように使われているだけだ」と社長は指摘する。
     「やればやるだけ赤字になる。そんな仕事をこなせば会社の経営は立ち行かなくなる」と危機感を募らせ、「採算の合わない仕事は断ることも必要だ」と配車マンに説くが、なかなかそれを実行に移せないのだ。「経営者としての考えを共有してほしいが難しい」とこぼすが、真面目で一生懸命なだけに強く否定もできず、じれったく感じているという。「荷主も大切だが、もう少し自社のことも考えてもらえたら」と指摘する。

     
     
     
     

    この記事へのコメント

     
    1. 峰不二子 says:

      乗務員から配車マンになると、視野が狭く、いろんな組み合わせができないと思います。むしろ、全く違う業界のシフトを組んでるような人が配車をしたほうがいいのではないでしょうか?大型免許もなく、乗務員経験もない私は役立たずと新しい支店長に言われました。果たしてどういう観点からそのような発言が出たのか、パワハラとしか思えません。人材を育成するってまず資質からではないでしょうか?管理職の研修もとても大切になるのではないでしょうか?誰でも乗務員でも手を上げたら支店長になれる会社ですが、果たしてそれが良い方向へ向くのは何人いるでしょうか?配車をして運行管理もして、事務的なことをしていても役立たずとののしるような上司を持った自分が今はかわいそうで仕方がありません。上司は選べませんから。人のやってることを批判するのはとても簡単です。我流で配車していると吐き捨てるように言われて、指導もなく方向性も示してもらえません。運送業界自体、課題が多すぎると思います。男性主体の業界は行き止まりになると思います。

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