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    無保険トラックの恐怖 国交省は自動車保険契約状況確認を

    2012年10月2日

     
     
     

     「トラック運送事業を監督する立場であるなら、厚労省の仕事(社会保険の未加入問題)をやる前に、まずは本来の業務を(国交省は)こなすべきではないのか」と怒り心頭の運送社長。同社の大型トラックが過日、自動車の任意保険に入っていない営業ナンバーのトラックと交通事故を起こしてしまった。「旧知の同業者が任意保険に加入していないことに驚いたが、そんな状態でも続けられるトラック事業のデタラメぶりにも驚かされる」とぶちまけている。


     マイカーのレベルでは珍しくなくなったといわれる無保険車が関係したトラブル。そうした交通事故で泣きを見ないため、「無保険車傷害特約で自分の身体、車両保険で自分の車両を防衛する時代になった」と損保代理店の幹部。信じられない話だが近年、「親会(ト協)と青年部会に所属する会社同士が起こした事故で、親会で役員を務めている会社のほうが任意保険に入っていなかった」「トラック修理の見積もりが数百万円だったが『これでカンベンしてほしい』と、わずかな現金を封筒に入れてきた」と、無保険車が絡むトラブルは営業トラックの間でも増加傾向にあるという。
     運送業界に詳しい別の損保代理店オーナーは「複数人が死亡するといった重大事故で保険を使った場合、その後の掛け金が1.5倍ほどに膨らむケースも珍しくなく、掛け金の滞納を経て契約解除に至ることもある」と話す。
     また、「『物流コンサルタント』という名前の事故解決屋を囲う運送事業者もおり、仮に自賠責で済ませられる事故でも立て替え払いの仕組みによって任意保険が使われ、結果として任意保険の掛け金が上がる矛盾をアドバイスしているという話も聞く」と、長距離輸送をメーンに手掛ける中堅事業者。
     さらにショックなのが「死亡事故などを起こした場合でも、自賠責の範囲(3000万円)で済ませてしまう会社がある」というもの。「被害者と交渉させ、例えば予定額より支払いを500万円抑えることができれば、差額は解決屋の懐に入るという」と話すのは雑貨輸送を手掛ける運送会社の渉外担当者。
     トラック運送事業では新規許可を取得する際、「100台以下の事業者は目安として対人5000万円以上、危険物を扱う場合は対物1億円以上の損保(共済)に加入する必要がある」(運輸支局の専門官)というものの、これは運輸開始時の資金計画の確認項目になっているだけで、かつてのように保険証券のコピーを添付する必要はない。
     また、適正化機関による巡回指導や行政監査の際に「社会保険の加入状況」はチェックされる一方、公道を使用する事業として不可欠な損害賠償能力の証明である「任意保険の加入状況」は対象項目に含まれておらず、行政処分の「基準日車数」表にも記されていないのが実情。
     同担当官は「任意保険ということで文字通り、事業者に任せるしかない」と現行ルールの在り方を打ち明けているが、前出の社長らが訴える「(厚労省がやるべき社会保険未加入の問題など)畑違いの仕事をやる以前に、運輸業界の監督者としては自動車保険の契約状況を確認すべき」との指摘は正論だろう。
     実運送の現場では「品質向上のために傭車のレベルアップを問いたいが、ただでさえ車両不足。細かいことをいっていればトラックが集まらない」との事情も目立つ。そうした状況にあるからこそ、任意保険にも厳しいチェックが求められているのは間違いない。

     
     
     
     

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