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    イエローハット創業者 掃除実践60年の人生と経営哲学

    2012年11月16日

     
     
     

     10月23日にインターコンチネンタル東京ベイで開催された全日本トラック市同志会の総会で、カー用品販売大手のイエローハットの創業者、鍵山秀三郎氏が「掃除実践60年の人生と経営哲学」をテーマに記念講演を行った。


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     自転車1台で始めた行商が後に、東証一部上場企業として成長を遂げたイエローハット。その背景には、鍵山氏が行商時代に体験して感じた、「心をきれいにする」「仏様のようになる」という理念が脈々と息づいているようだ。
     鍵山氏は、昭和27年に疎開先の岐阜県立東濃高校を卒業後、翌28年に上京し、自動車用品会社に入社する。そこで経験を経て、昭和36年に独立、イエローハットの前進である「ローヤル」を創業した。
     独立当初は資金もなく、自転車1台での行商でスタートを切ったという。雨の日も風の日も毎日、自転車をこいで一軒一軒営業して回るのが、同氏の日課だった。当然、誰かの紹介でもなければ信用もない。門前払いが当たり前だった。中には、物を投げつけてくる人もいたという。「本当の鬼はいないが、鬼のような人は本当にいるのだと実感した」と冗談交じりに振り返った同氏はある日、忘れもしない人に出会ったという。
     みぞれ交じりの寒い日だった。レインコートを羽織った同氏が例のごとく自転車を止め、コートを脱ごうとしたときだった。訪問しようとしていた相手から声が聞こえた。
     「さぞ寒かったでしょう。さあ、入って暖まっていきなさい」と、その相手は、まだコートを脱ぎきれていない同氏の濡れた肩を抱いて、中に誘い入れたのだという。中はストーブの火が赤々と燃えていた。
     同氏はこのとき、人のありがたみを知ったとともに、自分のこれからの目標を決めたのだという。
     それは、「このような仏様のような人になろう」ということだった。行商の中で、何度も門前払いを受け、さらに物を投げつけられて追い返されるという経験を繰り返してきた同氏にとって、その優しさは身にしみた出来事だった。それが、その後の生き方を決めたといっても過言ではないのだという。
     さらに、「心を常にきれいにしておきたい」と考えた結果、あることを実践する。掃除である。身の回りを常に清潔に保てば、心の中もきれいでいられる。同氏は、それから毎日欠かさず掃除を行った。最初は周囲に理解されず、もの珍しそうに見られることもあったそうだが、続けているうちに徐々に理解を得られるようになり、その輪は広がっていったのだという。
     自転車1台での行商から、東証一部上場企業へと成長させたその背景には、「他人を思いやるとともに、常にきれいな心でいる」という同氏の経営哲学があったことは容易に想像できる。
     まさに「継続は力なり」を実践した同氏だけに、その言葉の一つひとつが重く、そして説得力のある言葉として伝わってきた。

     
     
     
     
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