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    リースバックで資金確保 金利負担から「再建望めぬ」との声も

    2012年12月4日

     
     
     

     厳しい経営環境が続いている中で、資金繰りに窮する運送会社も出てきている。中には、自社のトラックを同業者に売却した上で、売却したトラックを使ってやりくりしようとするところも出てきている。今年に入ってから急に資金繰りが悪化しているというA社。先々月、長年付き合いがあるB社に大型トラックを売却した。まとまったお金を得ながらも、売却したトラックをそのまま使っている。B社はA社にトラックをリースする形をとり、A社は月々のリース料を支払っているという。


     長年、長距離輸送を行うA社の経営状況は芳しくなく、今年に入ってからは様々な支払いも滞りがちになり、従業員への給料の遅配も発生していた。銀行の融資も受けられない状況になり、資金繰りが悪化。危機的な状況を打開するため当座の資金を確保しようと、B社に償却の終わった大型車を500万円で売却した。B社は自社名義にした上で、トラックをリース会社に売却。売却したトラックについてリース契約を結び、リース料金を支払っている。
     トラックをリース会社に売却し、リース契約を結ぶ行為は「リースバック」と言われるもので、所有する物件をいったん貸し手に売却し、改めて借用する方式。固定資産を流動資産にし、いつでも資金を引き出せるようにすることでキャッシュフローをよくし、自己資本比率を増やすなど決算書をよくする利点がある。そもそも事業資金不足により行うものではない。
     リース会社の支払いサイトは月末締めの翌月末払いが原則となっている。そのため、すぐにでもまとまった資金を必要とするA社に対して、B社は銀行から緊急融資を受け、A社に現金を渡したという。
     リース事情に詳しい関係者によると、リースバック方式による資金確保は近年、運送業界でも目立ってきているようで、今回のようにリース会社からの信用も失っている運送会社が、自社の車を他社に名義変更してもらってリースバックを頼むケースも少なくないという。
     中には、資金繰りに困る事業者の足元を見て暴利をむさぼるところも存在するようで、例えば、トラックが550万円の価値があるにも関わらず、事業者には500万円で売却。また、事業者には実際のリース料金をごまかして、より高めの料金を設定して支払いを求めているケースもあるという。
     今回のケースでは、リースバック方式自体は法的に問題はないが、他社名義のトラックを引き続き使用することで、名義貸し行為に該当する可能性が十分に考えられる。
     30年間事業を行い、車両20台を持つ運送会社社長は、「すべて直荷主との取引で、車は現金で買っているが、それでも利益が出ない状況。リースバックをすること自体、自分の首を絞めるだけで再建は望めない。リースの金利負担は7~8%の場合もあり、今年から来年にかけて運送会社の倒産が増えるのではないか」と話している。

     
     
     
     
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