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    酪農学園大・尾碕教授 リユース容器導入を提唱

    2013年11月1日

     
     
     

     酪農学園大学(北海道江別市)食品流通学科の尾碕亨教授は、日本の青果物流通におけるリユース容器の更なる導入拡大を提唱しており、実証実験の結果、経済性と品質の両面で高い効果が出ると主張している。
     同教授によると、欧州では青果物の輸送包装容器として、2010年に18.4億個のリユース容器が利用された。これは02年の3.5倍にもなり、リユース容器の活用可能な潜在的市場の4分の1にまで達しているという。現在でも年間3億個程度拡大しており、普及が急速に進んでいると説明する。


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     一方、日本では95年頃から青果物流通でのリユース容器の導入がはじまり、現在、約1億ケースが青果物の輸送包装容器として活用されているものの、これは全体のわずか5%程度にすぎないという。
     同教授は11年2月から12年5月まで、イチゴの流通でリユース容器を使った実証実験を三度行った。その結果、イチゴ20パックあたりでは一般的なダンボール箱の作業時間と比べ、リユース容器が9.5%の削減につながった。なかでも容器の組立作業は12倍、検査作業は3.3倍のスピードアップが実現した。
     産地での物流コストでも、イチゴ20パックあたり8%(108.9円)のコスト削減が可能で、実現労働費(生産者の手元に入るお金)でも2%程度増えた。
     更に、同じ農家が生産したイチゴ約500キロを運んだ後の品質調査を卸と小売りで300人あまりを対象に行った結果、ダンボールよりもリユース容器の方が「品質がいい」という傾向が顕著だった。
     同教授はブロッコリーでも同様の実験を行ったが、これも一般的な発泡箱と比べ、リユース容器の方が、20玉あたりの産地物流作業時間が2%、産地物流コストも30%にあたる253円削減でき、生産者の実現労働費が10%も増えることが分かった。約250人を対象にした品質評価でも、イチゴと同様にリユース容器の方が高い評価を得た。
     尾碕教授は、これらの結果を踏まえ、青果物流通の輸送容器としてのリユース容器は、「環境への配慮」「物流の効率化」「集出荷コストの低減」「鮮度・品質の保全」といった面から見て優れた点が多いと結論付け、「利用拡大を進めていく必要がある」と主張している。
     しかし、日本での普及スピードが遅いことを指摘し、解決すべき課題として(1)デポジットシステムの考え方を基本とした紛失防止システムの義務化・制度化(2)卸売市場にリユース容器の回収拠点(デポ)を整備する必要(3)リユース容器の産地から流通(物流)・販売(陳列)まで一貫利用、といった点を挙げている。
     「定量販売」されている量販店での売り方を、リユース容器のまま陳列する「計量販売」へと転換することを薦めており、これにより物流作業と物流コストの大幅な削減が可能となり、「省資源循環型社会の実現にも寄与する」としている。

     
     
     
     
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