Now Loading...
 
  • 物流ニュース

    モトックスと荒木運輸 全量検品を支える3PL

    2015年8月25日

     
     
     

     ワインと和酒を主に取り扱う酒類専門商社のモトックス(大阪府東大阪市)。1915年に創業し、今年創業100周年を迎えた同社は、世界各国の優れたワインや和酒、食品・飲料を適切な価格で全国へ届けるため、物流部門についても品質管理を徹底している。物流部ディレクターの生田良行氏(写真左)と、同社の物流をサポートしている荒木運輸(大阪市西淀川区)の荒木靖郎社長(同右)に話を聞いた。
     自社の物流部門で全商品の管理を行っていたモトックス(当時は元なしや)は、1988年に輸入ワインの販売を始めると、翌年には一部ワインの管理業務を外部の定温倉庫を持つ物流会社へ委託するようになった。92年には自社で定温倉庫を持つことで、さらに商品の品質管理を重要視するようになる。


    062402.jpg
     その後、赤ワインブームと呼ばれた97年にワインの販売量が大幅に増え、その業務の委託先を探していた時に荒木運輸と出会う。同社は元々実績のあった全国への輸配送に加え、ワインの定温管理や専用のピッキングシステムを導入するなど、モトックスのニーズに素早く対応していった。2000年には委託会社を荒木運輸に一本化し、保税から通関、入庫検品、出荷までを任せることになる。
     スタートは東大阪市の倉庫1フロアという形であったが、取扱量の増加に伴い、全フロアを定温化し、さらに近くの倉庫を定温化することで、ワインの保管能力を13万ケースまで引き上げ、モトックスの販売増にも対応していった。
     荒木運輸は2011年、事業の拡張と事業所の集約による効率化を図るため、本社機能を持った西淀川物流センター(大阪市西淀川区)を開設。この時にワイン25万ケースの保管能力を持つ約2000坪の定温倉庫を確保し、モトックスのワインもこのセンターに集約するとともに、同社が自社倉庫で管理していた和酒などすべての商品管理を受託することとなる。
     同物流センターは常温、定温、冷蔵、冷凍の4温度帯すべてに対応した総合物流センターで、常温以外ではエアシェルター10基、ドックシェルター28基を設置するなど空調管理も徹底。定温倉庫ではワインの全量検品を行うなど徹底した品質管理がなされている。
     異物混入や外装ラベルの汚れ・はがれなどスタッフが1本1本チェック。また、異物混入を見分ける自動検査機器を導入するなど、品質管理にかけるコストは惜しまない。さらに、先入れ先出しはもちろん、ABC分析や、どこに出荷したかなどトレーサビリティ管理も行う。
     荒木社長は「港からお客様の手元に届くまで、物流ニーズはすべてやらせていただく。継ぎはぎの3PLもあるが、当社は継ぎ目のないシームレスな3PLができる」と力強く語る。
     配送面では関東のワインを扱う物流会社と提携し、複数のインポーターの荷物を定温車で運ぶ共同配送を行っている。この関西地方の配送を荒木運輸が請け負う形だ。その他の地域は常温の路線便以外にも食品輸送の共配に組み込んだり、宅配便を使用することで全国へのクール配送も可能にしている。
     毎週開いている現場の改善会議には、荒木社長と生田氏も参加。現場の状況を双方が把握し、スムーズなやりとりが実現できている。「社長が中に入ることで物事がスピーディーに進められる」と生田氏。荒木社長は「生田氏が物流現場を見て協力いただいており、やりやすい」という。
     会議では、目標に向けての課題以外に事故やクレームなども共有している。報告や注意だけで終わらせず、ミスをしない「仕組み」づくりで改善に取り組んでいる。
     「品質をナンバーワンにしたい。そのためには社員・パート従業員を習熟させ、定着率を上げ、生産性を上げていくことが大事。人材確保ができない会社はつぶれてしまう。賃金アップだけでなく、時短勤務など働きやすい労働条件を実現するほか、ベルトコンベヤーの導入や歩行動線を短くするなど作業負担の軽減にも努め、魅力ある職場環境を提供するように心掛けている」と荒木社長。同センターではモトックスの担当で約100人の社員・パート従業員が働いているが、検品マニュアルを作成するなど社員教育に力を入れている。さらに、パート従業員と定期的に面談を行うなど、積極的にコミュニケーションを図っている。
    062401.jpg
     モトックスの出荷量は、倉庫移転した2011年以降、110%前後の増加で推移しており、当初の予想よりも早いペースで成長している。移転時は年間70万ケースほどだったワインの取扱量も、昨年は100万ケースまで増加。そのため同センターでのキャパシティーが限界になりつつある。東日本での物量が増えている状況から、横持ちが減るなどのメリットを考慮し、関東に拠点を設けることを視野に入れ、現在、情報収集中という。
     生田氏が語る「当社のワインのコンセプトはバリュー&クオリティー。そのためにおいしいワインを、いつもベストな状況でお届けしたい」という思いを、荒木運輸はこれからも支えていく。
    ◎関連リンク→ 株式会社モトックス
    ◎関連リンク→ 荒木運輸株式会社

     
     
     
     
  •  
  •  
  • 「物流ニュース」の 月別一覧

     
  • 物流ニュース」の新着記事

  • 物流メルマガ

    ご登録受付中 (無料)

    毎週火曜に最新ニュースをお届け!!

    ≫ メルマガ配信先の変更・解除はこちら