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    三菱電機 グローバル事業で物流改善、供給拠点数拡大に対応

    2016年3月3日

     
     
     

     三菱電機(柵山正樹社長)は、「成長性」「健全性」「収益性・効率性」――三つのバランスをとりながら企業価値の向上を目指すという経営方針のもと、今後、もう一段高いレベルの成長に向けて、「成長性」に力点を置く。〝遅くとも2020年度までに連結売上高5兆円以上を達成する〟という成長目標を掲げる同社をけん引していくのが、ASEAN、中国、米州など海外をターゲットとしたグローバル事業で、「海外市場での事業体制強化、グローバルな供給拠点数の拡大への対応が大きなテーマになってくる」と高橋明久ロジスティクス部長は語る。
     輸出は国内輸送よりも輸送距離が長く、物流コストが高い。同社では、グローバル事業の拡大に向け、国内工場の輸出比率が増加することを念頭に、物流改善を進めていかなければならない。海外でも今後、消費地生産の拡大に伴い拠点が増えていくほか、海外拠点の生産高も増えてくると見込まれる。既に物流ルートの長距離化・複雑化、リードタイムの長期化が課題となっており、 これに対応するため、グローバルサプライチェーン全体を見据えた物流改善活動を進めている。


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     三菱電機では、製作所が各事業ごとに海外に進出し、各製作所がマザー工場となり、海外の関係会社が形成された。これらが日本の事業本部と連携しながら仕事をしている。 
     同社の物流改善は、 2006年から開始した「物流JIT改善プロジェクト」により、 包装・倉庫現場の無駄取りなど各製作所内で改善活動を始め、翌年からこの活動を国内関係会社にも広めていった。現在は「三菱電機グループ物流改善活動」として、調達・生産も含めたグローバルサプライチェーン全体へ活動範囲を広げている。
     今後は国内の物流改善施策をベースに海外へ展開していくとともに、海外の拠点間で連携を取りながらレベルを高める。新拠点では、物流改善活動の推進体制を整備していく。 
     改善活動は、それぞれの地域に合った形で導入する。ASEANは、近隣地区の拠点連携による物流効率化がテーマで、それぞれの会社から物流改善メンバーを集め、改善活動の横通しや課題の解決策を考える「ロジスティクス委員会」を核に、物流改善の推進と連携強化を図る。 「国内は生産拠点が主体だが、海外では販売会社の物流が重要。販売会社と連携しながらお客様に届くまでの物流改善が求められている」と高橋ロジスティクス部長は説明する。
     中国は、それぞれの関係会社の物流の現場診断を通じた改善課題の抽出からスタートしている。保税区制度をうまく使いながらコストを下げる努力も行っていくという。 
     広大な面積を誇る米州では、市場の変化に対応するため、戦略的に倉庫配置を適正化していく。このほか米国とメキシコ国内の物流、クロスボーダー物流も課題だ。
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     こうした海外の物流事情を吸い上げながら、日本と連携を取るため、日本から海外拠点に本社のメンバーを派遣していく。〝物流リエゾン〟として、既に製造拠点の多いタイに配置しており、今後は他の地域にも送り込む方針。コーポレートロジスティクスの役割を発揮することで、本社・地域間の連携をさらに強化したい考えで、現地制度・規制調査の他、 技術者教育 ・技術支援なども行っていく。
    ◎関連リンク→ 三菱電機株式会社

     
     
     
     

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