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    労働改善の方向性 「働きやすい=儲かっている」?

    2016年3月3日

     
     
     

     労働環境の改善が運輸業界でも叫ばれるようになって久しい。一般的には、働きやすい職場になると従業員のモチベーションも上がり、業績が上がると思われている。しかし、「働きやすい会社=儲かっている会社」という方程式は、100%成り立つのだろうか。各々の事業者に話を聞いた。
     「『働きやすさ』と『働きがい』は、似ているようで少し違うのでは」と話すのは、大阪市の事業者。「働きやすい会社には、ワークライフバランスや教育制度などの条件が整っている。一方で、働きがいがある会社には、そういった条件はまだ整っていないが、仕事内容がまだ不完全だからこそ面白い。ある程度整備されてしまうと、新たなポジションが少なく、昇進などに対して社員が野心を持たなくなり、業績が停滞するということもあり得る」と話す。
     そんななか、「働きやすさ」と「儲かる」の両方を実現させるため、「有給休暇の完全消化」を実現させた事業者がある。


     「一昨年末に全員、年6回の有休を取るように伝え、昨年1月から有休を消化してもらうようにした。有休が取れる会社になったことを実感して満足してもらえたようで、有休を利用して3、4連休も取れるようになった。有給休暇を取れる余裕のある会社にするという夢が叶ったのでうれしい」と話す同事業者。若手が入社し、業績を少しずつ伸ばしているという。
     滋賀県の事業者は、「『働きやすさ/働きにくさ』が『業績』に影響を与えるというよりも、『業績』が『働きやすさ/にくさ』に与える影響の方が大きいと考えるべきなのでは。業績が良ければ個々のモチベーションも高まるため職場は活気づき、問題も少ないので不満も高まらない」と話す。そう考えると、「業績が悪いから、業績を高めるために従業員の満足度を高めなければいけない」と、一概に考えることはやめた方が良いのかもしれない。
     本来は一時的に働きやすさを優先せず、業績を向上させなくてはならないのに、満足度向上ばかりに力を入れて、時間やパワーを浪費してしまうケースもあるようだ。
     「特に中小・零細はまず社会に自社の価値を理解してもらう、つまり業績を上げなければ存続できないから、『業績は悪いが働きやすい職場』を目指してはいけない。まずは社員の頑張りを給与で返せる会社にしたい」という事業者の声もあった。
     コンプライアンスの波が押し寄せ、「優良企業を目指すべき」という風潮が近年見られるようになった。就職を控えた学生へのアンケートでも、企業に求めるものとして「働きやすさ重視」「安定志向」を回答するケースが目立つ。しかし、ニーズに合わせようとして「心地よさ」ばかりに焦点を当てていては、企業は機能しない。有給休暇の完全消化を達成した前述の企業のように、「業績も従業員満足度も追求する」という観点を忘れてはいけないのかもしれない。

     
     
     
     

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