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    歩合と手当省いた給与明細で未払いトラブル回避

    2016年5月17日

     
     
     

     運送業界では残業代未払いで労働者から請求を受けて裁判に発展するケースも多く、運送事業者も対応に困っている。運送事業者の賃金体系は基本給、歩合、各種手当で構成され、支給されるケースが多い。こういった賃金体系が運送業界では問題となり、一部の運送会社では残業代未払いトラブル後、裁判で争われた部分を改善するため、賃金体系を変更するところも増えている。しかし、賃金体系の変更によりドライバーから突然の質問が投げられるケースも多いようだ。
     大阪府泉佐野市の運送A社では、過去に労基署から残業代未払いで立ち入り調査を受けた経験がある。同社の賃金体系はそれまで、多くの運送会社と同じく基本給、歩合、各種手当で構成されていたが、立ち入り調査後は問題点を改善するため、専門家の監修のもと、賃金体系を思い切って変更した。
     しかし、このことがドライバーから疑問を持たれ、社長に賃金体系の変更について聞かれることとなった。社長は、「長年勤めているドライバーは特に疑問には思っていないが、新しく採用したドライバーから、『なぜ給与明細に一切の手当の記載がないのか』と説明を求められた」という。


     ドライバーには、「残業代未払い問題が過去に発生し、行政から指導を受けたので、当社では基本給、残業代で全て支給し、各種手当は一切ない。しかし、決して手取りが減ることはないと説明したところ、ドライバーは納得したようなしていないような表情だった」と振り返る。
     A社では時間と日数で基本給をはじき出し、さらに残業分に関しては1年を通して残業が多い月、少ない月に関係なく一定額を支払っている。この結果、仮にドライバーが未払い賃金を請求した場合でも、同社では未払い分が大きな金額にならないように防衛策として行っているようで、社長は「過去の判例などでも、裁判で争われるのは残業代の支払いの明確化が問題とされていて、誰が見ても残業代が支払われていることをドライバーに知らせている。また、当社では給与は手渡しで行い、その場で明細と金額を確認してもらい、疑問のあるものはその場で質問を受け付け、疑問がなければ受け取りと異議申し立てがないことを誓約してサインしてもらう制度を採り入れており、大きな問題にならないシステムを心掛けている」と話す。
     また、過去に残業代未払いで裁判に発展した経験のある大阪市の運送B社でも、「裁判では、基本給と残業分が適正に支払われているかが問題と指摘された経験があり、当社でも歩合、手当をなくして、今までと手取りが変わらないように基本給と残業代を支払っている。ドライバーも、手取りは減少していないことから理解を示し、何らトラブルもない」と説明する。
     他社から転職してきたドライバーから見れば、以前の会社では無事故、家族、皆勤など様々な手当が給与明細にびっしりと書かれていたため、さすがに基本給と残業代だけの明細では、ドライバーからすれば「なぜ」と言う疑問が生じるようだ。

     
     
     
     
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