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    王子倉庫 秋田社長 物流をコーディネート

    2016年11月11日

     
     
     

     大正8年(1919年)創業、まもなく100周年の節目を迎えようとしている王子倉庫(東京都北区)。今年4月に、5代目としてバトンを引き継いだのが秋田幸生社長だ。
     同社の前身は、木炭問屋だったという。しかし、「石炭から石油へ」というエネルギー革命の波が押し寄せる中、同社長の曽祖父は、付き合いのあった渋沢栄一氏に「どのように方向転換したら良いだろうか」と相談。そこで勧められたのが倉庫業への転換だった。
     木炭の貯蔵庫などを活用する形でスタート。王子を拠点に倉庫事業を展開してきたが、近隣の宅地化が急激に進む中で、平成6年、同エリアの倉庫用地はマンションに転用。現在は本社を王子に残し、同足立区の団地倉庫に2200坪、埼玉県和光市に2400坪の倉庫を展開している。


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     王子エリアに製紙工場が多数あったことから、古くから紙関連の仕事に強みを持っている。また、紙から派生する形で、近年は書籍や文書保管の仕事にも注力している。
     同社長は、大学卒業後の4年間、大手ゼネコンに勤務。その後、業務拡大で人手が必要になったタイミングで、平成13年に王子倉庫へ。新規営業所の開設などに携わった。
     紙という特殊な貨物を扱うことから、「初めは、どの量が、どのぐらいの坪数に入るのか分からなかった。専門用語も知らなかった」。しかし、「分からないことは隠さず、恥ずかしがらずに聞く」ことをモットーとし、業務知識を吸収した。
     現在、専任の営業担当は置かず、同社長がトップセールスで仕事確保に奔走している。「お客さんの製紙メーカーや専門商社には、必ず月に一度は顔を出す」。携帯電話、メール、SNSと、以前と比べて連絡手段が格段に発達した時代だが、「人と人とのつながりを大切にしたい」というのが揺るぎない考えだ。「訪問すると『おっ、いいところに来た』ということが必ずあるので、それを取りこぼさないようにしたい」。
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     紙の需要の落ち込みは、紙関連を得意とする同社にとっても、大きな課題と言える。「創業時、木炭から倉庫業へと事業転換したように、現在の当社にも『新たな一手』が必要だ」。社長によるトップセールスと並行して、各営業所の所長も「一人ひとりが営業マン」の気概を持ち、「最前線で、アンテナを張って情報収集をしている」という。実際にここ最近、企業の制服を扱う仕事を開始。「保管と出庫だけではない、付加価値を付けたサービス」を提供し、信頼を勝ち取っている。
     一方、4年前には紹介により、後継者がいなかった山大運輸(埼玉県所沢市)を譲受。同社の社長も務めている。「山大運輸も紙関連の輸送を長年行っていて、顧客も重なる部分が多かった」。それまで、王子倉庫は利用運送の許可しか持っていなかったが、山大運輸の取得により、足回りの機能も充実。「保管・入出庫・物流と、一連の流れを自社便で提供できるようになった」。
     保有台数は12台。本社のある所沢と、東京都の有明に拠点を持つ。「特に東京はトラックの需要が高い」とし、チャンス獲得の機会をうかがう。また、倉庫と運送双方の社員間の交流も積極的に行い、さらなるシナジー効果を狙う。「お客さまにトータル物流を提供し、物流をコーディネートする企業を目指す」というのが、100周年を目前に控えた同社のキーワードだ。
     倉青協には、入社1年目の時に参加。「同業者の顔と名前を、これだけ一気に知ることのできる機会はない」とし、「今のネットワークがあるのは倉青協のおかげ」と話す。「空き倉庫があると話せば荷物が見つかるし、新しいエリアで拠点を探したければ、すぐに相談に乗ってもらえる」。
     顧客との密なコミュニケーションを図ることで、「『移転したい』などのニーズは逃さないようにしたい」とし、「業界では老朽化が進み、寿命を迎える施設も多くあるはず。変換期のいまはチャンス」と話す。

     
     
     
     
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