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    武藤事務次官に聞く「働き方改革と生産性向上」

    2017年5月30日

     
     
     

     これからの日本の産業全体が抱える人手不足という大きな課題に、トラック運送業としてどう立ち向かっていくか。国交省は取引環境・労働時間の改善に向け、政府全体の取り組みも含めた様々な施策を進めている。武藤浩事務次官は「この業界で働きたいという人を、いかに増やすか。処遇を上げると同時に、働き方改革も含めた生産性の向上を図っていく必要がある」と話す。
     国交省と厚労省は平成27年に「トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会」を立ち上げ、平成28年度からは、好事例を創出し、普及促進していく目的で、各都道府県でパイロット事業を実施し、荷主と連携した待機時間の削減や荷役の効率化などの長時間労働の取り組みを行っている。
     取引条件の改善に向け、荷主と関連性のある農水省や経産省など関係省庁へ協力を求めたり、価格交渉力の向上を目的としたリーフレット、「価格交渉ノウハウ・ハンドブック」を作成したり、セミナーなどでの周知を進めている。また荷主による輸送の安全を阻害する行為を是正するための「荷主勧告制度」の運用についても検討されている。


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     昨年11月には、根本幸典国交大臣政務官から全ト協(星野良三会長)に対し、今年度内をめどに自主行動計画を策定するよう要請があり、業界内の多層構造にも課題があるとして改善を求めた。「荷主との関係というのは、急に『お願いします』と言ったところで変わるものではない。行政はもちろん、旗を振るけれども、事業者の皆さまから荷主に働きかけること、そしてそれを根気強く続けていただくこと。結局は地道な作業の積み重ね」
     国交省では昨年、「生産性革命元年」として、ダブル連結トラックの実証実験や自動運転の実現による省力化など、様々な施策を打ち出してきた。今年はこれらを着実に実行し、推し進める「前進」の年と位置付けられている。
     従来の企業間取引に加え、EC市場の拡大を背景とした宅配需要の増加などから、トラック輸送の重要性が高まる一方、生産年齢人口の減少などに起因する慢性的な人手不足に加え、働き方改革の流れから「生産性向上」がより重要な課題となっている中で、事業者の連携による共同配送、中継輸送やモーダルシフトなどへ輸送形態を転換することや、荷主と連携して荷待ち時間を削減し、荷役効率を上げる取り組みもまた求められている。「物量全体を把握した上で、長距離幹線輸送を鉄道に移し、行政が全体を見てマクロで評価していかなければならないと思っている。長距離輸送を複数のドライバーが分担する『中継輸送』については、中小企業が連携して実施するところまで話が進んでいる。今後、参加事業者が増加していけば」と期待を寄せる。
     トラック運送業を取り巻く環境について「厳しい状況ではあるが、私がお話しした中にも、将来を見据えていち早く手を打っている方がいて、非常に頼もしく思う」と武藤事務次官。「現場のことは誰よりも事業者の皆さまがご存じだ。『こうしたらいいのではないか』あるいは『こういうやり方ならばできる』という提案があればぜひ、教えていただきたい」と訴えかける。
     成果を出すには一朝一夕では叶わない。武藤事務次官は繰り返し言う。「今できることを一つひとつ積み上げていくことが大切」だと。
    ◎関連リンク→ 国土交通省

     
     
     
     
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