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    中継輸送モデル構築へ 課題浮き彫りに

    2017年5月23日

     
     
     

     トラック運送業の労働力確保に向け、不規則な就業形態や長時間労働の解消策として注目される中継輸送。国交省が1月30日から2月10日の間に行った中継輸送の実証実験では、参加した5事業者すべてが同取り組みによるドライバー不足解消への期待を示す一方、ドライバー教育や中継拠点の整備、運用ルールなどの事前調整や与信の問題など、事業展開に至るまでに解決すべき課題が浮き彫りとなった。同省は今月中にも事業間の協定締結の方法などについて示した「手順書」をとりまとめ、公表し、実施事業者の普及・拡大を目指す。
     平成28年度の実証実験では、貨物積み替え方式とドライバー交替方式を採用。中継拠点にトラックセンターなどを活用した。3日に発表した実施結果によると、事前に確認を行った場合でも、ドライバーは「安全基準が各社で異なる(貨物積み替え方式)」ことや、「車両メーカーによって機器の位置が異なる(ドライバー交替方式)」ことに不安を感じており、安全基準の標準化や、車両操作の十分な理解の必要性が求められる。


     また「ドライバーと車両で1セット」という考え方が根強く、ドライバー・経営者ともにドライバー交替方式への抵抗感も見られた。「ドライバー経験のない新卒者は固定観念がなく有効かもしれないが、長年ドライバー業務に従事している者にとっては、他人が自車を運転するストレスがあるのでは」と懸念する声も。ただ、鉄道や飛行機のように、ドライバー固定型ではない事例もあることから、「陸送でも2車3人制シフトで対応するなどの柔軟な考え方が必要だ」と指摘する経営者もいた。
     今回の実証実験で、料金の収受については、「実証実験であること」「輸送距離がおおむね同等であること」を勘案し、相互に請求することはせず、相殺したという。昨年度の実証実験では、各社の収入・支出を計上したうえで清算したケースもある。今後、実際に運用するにあたっては、「両者同一の荷主」「同等の売り上げ金額がある貨物同士」あるいは「同じ品目を取り扱う事業者間」であれば料金や荷扱いの差がないため、取り組みやすいのではないかとの意見があった。
     中継輸送で、高速道路を途中で降りることによる追加料金の発生、養生材や冬タイヤの準備のほか、積み替え方式では中継拠点での荷役作業料の発生、ドライバー交替方式では事故発生時を想定した短期保険への新規加入などのコスト増が考えられる。しかし、参加した経営者らは「負担以上の導入メリットは大きい」と意欲を示しており、稼働率向上による売り上げ増を加味した収支試算の実施、事業者間での固定費吸収効果も考慮した運賃制度の設定も考えているようだ。運用時における貨物や車両事故発生時の責任区分、基本契約締結の書面化、荷主都合などの急な出荷キャンセル時の対応についても、事前にルールを十分に検討しておく必要がある。
     国交省は、今後の普及・実用化を目的とした手順書に実施のポイントを整理し、今月中にも同省HPで公開する。平成29年度以降は、事業者主導による中継輸送の枠組みに、共配や輸送ネットワークの最適化などの物流効率化施策を推進するための計画策定補助、設備導入補助なども組み合わせて支援していく。
    ◎関連リンク→ 国土交通省

     
     
     
     
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