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    働き方改革 仕事の質を追求「時短は難しい・・・」

    2017年9月26日

     
     
     

     働き方改革が本格的に進んでいる2017年。異業種の企業の中では「定時退社協会」なるものを設立し、働き方を見直す機運を高める動きもある。働き方改革のキャンペーンに便乗し、自分の会社の状況を分析せず、「時短」「残業を減らせ」と号令をかける経営者が増えているが、現在の議論では、どうも労働時間の短縮だけに意識が向きがちだ。単なる時短では生産性を下げ、サービス品質が低下することになりかねない。改革に着手すべきなのは経営者と一般的には考えられているが、労使双方の意識改革が必要だ。
     一昨年、大手広告会社で過重労働による自殺が起き、大きな社会変革のきっかけになった。苦労するのは経営者の「効率」と労働者の「時短」との折り合いをつけねばならないことだ。働き方改革は時短がすべてではなく、仕事の質も同時に追求しなければならない。
     経営者にとって、働き方改革で最大の悩みは、時短で労働時間を削減すると同時に、給与も維持していかなければならない点にある。給与は下がったのに仕事量は変わらず、時間あたりの荷重が増えたと従業員の不満は高まる。人手が足りないと現場の声は上がるが、人は集まらない。そうならないために経営者は自身の働き方を変えていくチャレンジが必要だ。


     また、社員も自分の人生における「労働」や「働く」ということの意味や価値を、立ち止まって考えなおすべき時がきている。例えば、今年2月にプレミアムフライデーがスタートしたが、あれが本当の意味での働き方改革の一環だとは思えない。単に労働時間を減らすことで、社員の人生が豊かになるわけではないからだ。
     本気で長時間労働をなくすならば、業務のあり方、会議のあり方、荷主企業との関係など、すべてを見直す必要がある。運送業の現場では、すでに生産性改善が工夫され尽くしており、これ以上の改善は難しい現場もある。顧客の満足、会社のサービスなどは、視点が変わり、社内にある本当に無駄なものが見えてくる。
     その中で、時短に成功したのが大阪府内のある通販企業だ。これまでは午後8時以降もオフィスにいる社員が多かったが、親会社の指令で昨年から徐々に時短をすすめていった。毎月ごとに終業時間を30分ずつ早め、その結果、仕事の質や利益を落とすことなく時短に成功したという。
     同社社長は「運送業と通販業では仕事の形態が異なるため、同じように時短するのは難しいかもしれないが、普段の業務を見渡せば無駄は必ず見つかる」と話し、「運送業の場合は、荷主の要求が強く、独自の取り組みでは難しいのではないか。通販よりも顧客との距離が近いサービス業となれば、お客様重視は当たり前で、職場環境を見直すには相手の理解も必要ではないか」と述べていた。
     経営環境の変化に即応できる組織づくりは勝ち残るに必要。特に変化が激しい現代は、対応力が大きな武器になる。変化への対応でいえば、小さな企業がビジネスチャンスをつかんで一気にのし上がることもできる時代だ。仕事の密度の薄さや時間管理の無頓着さが、組織風土として根付いてしまう前に変えることが一番の近道だ。

     
     
     
     
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