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    旅客会社に荷物を取られる?どうなる貨客混載

    2017年7月20日

     
     
     

     【北海道】自動車運送業界の人材不足や、過疎地域での自動車運送サービスの維持を目的とし、貨客混載の本格的な実施が進むことになる。国交省は6月30日、「人流と物流の掛け持ち」を可能にする方針を発表した。7月30日までパブコメを募集し、9月1日に通達を施行する予定としている。
     同省では「旅客自動車運送事業者は旅客の運送に」「貨物自動車運送事業者は貨物の運送に」特化してきた従来のあり方を転換し、両事業の許可をそれぞれ取得した場合、「乗合バスについては全国」で、「貸切バス、タクシー、トラックについては過疎地域」において、一定の条件のもとで事業の「かけもち」を行うことができるよう措置を講じるとしている。
     今後、「旅客自動車運送事業者がバスやタクシーを用いて貨物を運送する場合」「貨物自動車運送事業者がトラックを用いて旅客を運送する場合」のそれぞれについて、最低車両台数や積載できる貨物の重量の上限などの許可の基準を設けていくとともに、併せて、同一事業者が旅客自動車運送事業、貨物自動車運送事業を兼業する場合に、運行管理者や補助者の兼務を可能とし、その要件を整理していく。


     過疎地域を大きく抱える北海道では、道運輸局が中心となり昨年度から「ひと・もの」協働輸送プロジェクトを進めている。これまで乗合バスによる貨客混載事業が①道北地区の「士別~士別朝日」「名寄~下川町」「名寄~美深町」②十勝地区の「足寄~陸別町」③空知地区の「深川~妹背牛町・雨竜町・秩父別町・北竜町・沼田町」間でそれぞれ行われており、貨客混載の先進的な地域といえる。
     今回の方針転換によって、道内で事例の増加が確実な見通しとなり、貨客混載が行える地域のトラック運送会社にとっては、「人も運ぶことで売り上げが上がる」可能性がある一方、「旅客会社が貨物を運ぶことで運送需要をとられる」可能性もある。
     発表後、道内の物流事業者からは「こっちはトン単位のものを運んでいる。大きい貨物はバスやタクシーでは運べないので、状況は特に変わらないのではないか」(札幌市の事業者)、「トラックに人を乗せるつもりもないので関係ない。貨客混載は地域の足がない極端な過疎地では求められるかもしれないが、それ以外のエリアで微々たる需要しかないのではないか」(同)など、今回の方針転換について関心が低いようだ。
     札幌大学の千葉博正教授は「今後、貨客混載の許可基準がどのようになるかわからないが、トラックの荷台にイスをつけて乗客を乗せるわけにもいかず、運転席の後ろの狭いスペースに乗ってもらうのも大変。貨物側は、運転者が第2種運転免許の取得が必要となるかもしれず、車両設備の改良なども必要となり、そこまでして、どれほどの需要がある微妙なところ。一方、バスは車内の空いたスペースに貨物を載せられるほか、後部にトレーラをつけるなど比較的展開しやすい。朝獲れの野菜など農家が自分で運んでいる荷物など、貨物需要の取り込みがしやすいのではないか」と話している。

     
     
     
     
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