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    高齢化進む巨大団地の現状 宅配と見守りサービス

    2018年6月21日

     
     
     

     少子高齢化が進むなか、地方都市や山間部の過疎地域に限らず、大都市近郊の大規模団地でも、住民の高齢化やコミュニティとしての活力停滞が問題となっている。東京都武蔵村山市の村山団地では、商店街の活性化のため、商店会有志7店が2007年に宅配事業を開始。11年が経過した今でも、事業を継続して行っている。

     東京郊外にある村山団地は、1964年(昭和39年)から1966年(同41年)にかけて建設された大規模(住宅戸数5260戸)な都営団地で、1966年4月から入居がはじまり、商店街も同時に営業を開始した。建物の老朽化により、1997年から建て替えがはじまり、2000年には新しい高層住宅への住民移動が行われた。移動先の建物が商店街から遠くなったことと、高齢化による影響で、外に出る機会が減った住民が多くなった。

     こうした状況に対して、商店会では商店街に活気を取り戻すため、有志7店で宅配事業を開始。この事業はマスコミで紹介され、2007年11月に団地周辺をモデル地区に商工会の事業、まいど〜宅配センター「おかねづかステーション」としてスタートすることとなった。宅配事業を行う上で、商店街の魚屋や米店、衣料品店、理容店などでは、それぞれの店がサービスなどで工夫を凝らすなど、宅配事業に積極的に参加。利用者を増やしていった。

     また、少しでも歩ける人から「できれば商店街に行きたい」という要望が多くなってきたため、2009年10月1日からは送迎も行うようになった。そのため、リヤカーから、アシストつき自転車を改良したサイクルカーゴに変えて、宅配と人の送迎を一緒に行っている。この事業で、中心となって取り組んでいる村山団地中央商店街のいなりストアー代表の比留間誠一氏は「2009年からはじめた送迎自転車の利用人数は毎年平均2500人で推移。団地工事の影響もあって、少しずつ減ってはいるものの、まだまだ十分に需要はある」という。

     人と荷物を一緒に運ぶようになってからは、リピーターも多く、利用者の状態もわかるため、高齢者の見守りとしての効果もある。おかねづかステーションでは、包括支援センターと連携して、高齢者の見守りにも注意を払っている。比留間氏は、「こうした取り組みは、千葉県千葉市の花見川団地をはじめ、村山団地と同じような環境で、その成果を期待している大阪府枚方市の香里ピーコック通り商業協同組合がある」とし、「事業モデルの成功例として、おかねづかステーションには、全国から視察や事業に関する問い合わせがきている」という。

     宅配と送迎、見守りサービス事業に関して、「少しお金はかかるが、商店会にとっては活性化につながるため、マイナスの要素はない」とし、「車と運転者がいればできる事業だが、やる気がある人が集まるかどうかが重要」としている。また、「商店街のサービスとしてやっているので、採算性は基本的には考えていなかった」とし、事業として行っていくには難しい部分も多く、補助金に頼るところは大きい。

     だが、事業を継続していくためには、収益確保が重要な課題となってくる。今後は、サイクルカーゴへの広告掲載による収入や、宅配ボックスの代わりのようなサービスによる収入なども検討していく可能性もあるとしている。

     
     
     
     
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