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物流ニュース
山口県 道路網充実、九州や広島も視野に
2007年6月18日
山口県は、本州と九州、そして山陽と山陰の結節点。交通の要衝として、古くから栄えてきた。国交省が行う「道路利用者満足度調査」では、全都道府県の中で、平成15〜17年の3年連続で1位をマーク。渋滞のない、快適な道路環境が、同県のアピールポイントとなっている。
コンビナートを中心に、工業県として知られる同県だが、活況を呈しているのが自動車産業だ。同県商工労働部企業立地推進室の吉冨晋吾主査(下写真)は、「自動車というと『北部九州』のイメージが強いが、山口・広島もエリアに含めると、生産能力は倍になる」と説明。マツダ防府工場を中心に、周辺には関連のメーカーも集積している。
同主査は、「九州の地場調達率がなかなか上がらず、各社が工夫を凝らしている」という現状を踏まえた上で、「広島・九州の真ん中にある山口をうまく活用していただければ、JIT物流を実現できる」とアピールする。なお、企業によっては、九州との距離感を心配することもあるが、「確かに、関門海峡という物理的な断絶はあるが、文化・経済面での結びつきが昔から強い」とし、「輸送の面でも道路網が充実し、ストレスがかかるようなことはない」と話す。
同県では、立地環境や道路状況の良さを生かし、物流企業の誘致に力を入れている。「テクノポート周東」(岩国市)は同県東部に位置し、山陽自動車道・玖珂ICから約1.2km。県央部には団地が集積しており、「山口物流産業団地」(山口市)は国道190号に隣接し、国道2号へのアクセスも可能。「小郡インター流通団地」(同)は、中国自動車道・小郡IC至近にある。また、「ユニクロ」のファーストリテイリングも進出している「山口テクノ第2団地」(同)は、1平方m1万2200円からと比較的安価での分譲となっている。
なお、同県柳井港と愛媛県松山港はフェリーを使えば約二時間半でアクセス可能なことから、「広島や九州だけでなく、四国を視野に入れることも充分可能」だという。また、県内では、山陰と山陽を結ぶ「小郡・萩道路」の建設も進められており、輸送面のさらなる利便性向上が期待されている。さらに、地震が少ないことから、「安定した事業継続に適した土地」というメリットもある。
5月に行われた「NEW環境展2007」でも企業誘致活動をアピールした同県。「吉田松陰を生んだ県として、『立志』をキーワードに企業を応援している。ぜひ、志を持った企業に進出していただければ」と話す。具体的な支援策としての優遇策なども、今後さらに力を入れていく。
「環境展」でも立地をアピール
問い合わせは、電話083(933)3145番(企業立地推進室まで)。
詳細は同県HP、http://www.pref.yamaguchi.jp/(村上千秋記者) -
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