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物流ニュース
川田工業 早く安く物流施設建築『KBSシステム建築』
2007年8月17日
「早く」「安く」物流施設を建てたい―物流事業者の切実なニーズに応える工法が『システム建築』だ。アメリカで生まれたこの工法を提供するのは、橋梁建設や鐵鋼建設のリーディングカンパニー・川田工業(東京都北区)。
明石海峡大橋やレインボーブリッジ、六本木ヒルズや福岡ヤフー・ジャパンドームの建築を手がけたことでも知られる同社は、事業の柱のひとつとして、『KBS(Kawada Building System)システム建築』への注力を開始している。
同工法は、建物を構成する部材の形状・寸法・接合方法を標準化することで、設計から施工までを合理的に進めることができる建築様式のこと。 「(カスタムメイドの)在来建築とプレハブ建築のちょうど中間に位置する『イージーオーダー』」—同社建築事業部の松崎宏之営業部長(写真上)はそう説明する。
基本的な設計の部分が標準化されているため、「工期が短い」、「品質が安定している」というメリットがある一方、「建主のニーズに沿った内容を盛り込む」こともできるのが特長。「高床・低床の別、ひさしの長さ、荷さばき場の広さなど、細かくご要望にお応えすることができる」と、ノウハウの豊富さをアピールする。
物流センターの機能性を左右する「柱」についても、「外壁パネル自体が自立できるだけの強度を持つため、施設内の柱の数を極端に少なくすることができ、広々としたセンター設計にすることが可能」とし、「目的・用途に応じてご提案する」と自信を見せる。
広々としたセンター内部
標準化が図られているメリットとして、「コストが安い」ことも挙げられる。外壁や胴縁の構造上、「高所作業車での取付が可能なので、足場を組む必要がなく、その分のコストを削減できる」。もちろん、部材のおさめ方などについても、その都度設計する必要はない。これらにより、「在来建築に比べて二割程度安く抑えることができる」としている。
これまでの施工実績には、鈴江コーポレーション・大黒物流センター(=写真下、延床面積1万776平方m、工期約6か月)、早川海陸輸送・横浜市金沢物流センター(同1万757平方m、同4.5か月)、日本製紙木材・関東支店物流センター(同5011平方m、同約6か月)などがある。
鈴江コーポレーション・大黒物流センター外観
ニーズの高まりを受け、同社では同事業の強化を進めている。同社栃木第二工場ではシステム建築に用いる部材のラインを新設し、専門の営業員も全国に配置した。
同部長は、「プレハブ建築とは異なる」ことを強調した上で、「『システム建築』の持つ設計思想と、長年積み重ねてきたノウハウの数々により、短納期・低コストで、お客さまの細かなニーズに合わせた大空間をお作りする」と同工法をアピールする。
詳細は同社HP、http://www.kawada.co.jp/ -
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