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    ビズネット「東京物流センター」10%の生産性向上を図る

    2007年9月21日

     
     
     

     企業や官公庁を対象に、文具やオフィス生活用品の調達ソリューションを提供するビズネット(東京都港区)は6月に「ビズネット東京物流センター」を新設し、7月から本格稼働を始めている。
     同センターの新設により「生産性の10%アップ、最大出荷量の倍増」をめざすという。業務本部の山本英二副本部長と、同本部物流調達部の飯島隆行部長(写真)に新センターの概要や設計の狙いについて聞いた。


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     「ビズネット東京物流センター」は、「プロロジスパーク東京II」(東京都江東区新砂)に入居。ワンフロア、約3000坪の倉庫スペースで、約1万5000アイテムを扱う。配送エリアとしては、静岡以東の東日本全域をカバー。それまでに拠点としていた辰巳の倉庫は3階層の構造だったが、「荷物を上げ下げする手間や、エレベーターの前に荷さばき用のスペースを割かなければならず、非効率的だった」(飯島部長)とし、新センター構想時には、ワンフロアで広大なスペースが確保できる物件を探したという。
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    プロロジスパーク東京IIに入居
     庫内業務には、従来よりも高精度のWMSを導入し、ハンディターミナルを使って検品業務を行う。また、センターには約1.5kmのベルトコンベヤーを設置。コンベヤー上を流れる折りたたみコンテナには、商品情報を搭載したバーコードを貼付し、読み取りセンサーとの連動で、最短ルートをたどるようにコンベヤーの動きを制御する。
     棚は、高頻度の品物を置く「Aゾーン」、中頻度の「Bゾーン」、低頻度の「Cゾーン」に分け、効率良くピッキングできるように配置。バーコードの制御により各ゾーンへと引き込まれてきたコンテナに、ピッカーが商品を入れていく。同社ではこの方式を「アイランド型」と呼んでいる。
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     加えて、デジタルピッキングシステムを導入することで、誤出荷率の低減も図る。さらに、コンベヤーの各所にウェイトチェッカーを設置し、バーコード情報の商品重量と誤差がないかを測定。誤ピックの疑いのあるコンテナはメーンのラインを離れ、人手によるチェックを受ける仕組みも構築している。
     また、同社が同業他社との差異化ポイントとして注力しているサービスが「ついで便」。これは、ノベルティやユニフォームなど、その企業特有の備品をビズネットが保管し、要望に応じて、文具・オフィス用品と同じ便で配送するもので、同サービスの需要の伸びがセンター拡張の要因の一つになっている。
     飯島部長は、「『ついで便』向けのスペースは、特にセキュリティーに配慮した」と説明。「お客さまの大事な備品を預かるサービス。一つの荷物を失くしただけでも、ビズネットへの信頼が失墜してしまう」。具体的には、アクセス権限を持つスタッフしか入れないようにカードキーで管理。監視カメラをより多く設置するとともに、高い壁を張り巡らすことで、周囲のスペースからは中が見通せないようにした。
     センター全体の物流量増加と、高度なシステムの導入による一人当たりの生産性向上で、「1日あたりの出荷能力を(辰巳時代の)2倍に伸ばす計画」と山本副本部長。スタッフの熟練も必要とされるため、「11月ごろには達成できる見込み」としている。
     なお、センターを運営する上で、最も苦労するのが「立ち上げ」と言われるが、同社ではスムーズに進めることができたという。その最大の要因を、山本副本部長は「チーム力」と分析。「ビズネットの物流部、システム会社とマテハン会社、そしてそれらを使うスタッフらが一丸となったのが勝因」。細かな不具合なども日次でまとめ、全体で共有した。「目的は、『システムや機器が誤作動しないこと』ではなく、『お客さまに確実に品物を届けること』。この意識を各人が持てば、とるべき対応策が分かる」と、その盤石の体制に胸を張る。
     同社では、センターの見学要望などがあれば随時対応している。
    ■働きやすさも意識したセンターづくり
     ビズネットでは、センターで働くスタッフの「働きやすさ」にも配慮。フロアには、スタッフ専用の休憩所を完備。畳のスペースを設けるなど、休憩時間をのびのびと過ごせるよう気が配られている。また、センター内は照明が明るく保たれ、音楽も流れている。
     梱包のスペースは、スタッフ2人が対面して作業を行える。山本副本部長によると、「商品の重さ、固さによって梱包の仕方が異なるため、ノウハウが必要」だが、対面式の作業台でベテランと新人が組んで作業を行えば、「ベテランは指示を出しやすいし、新人も質問しやすい」。同副本部長は、「コミュニケーションのとりやすいセンターづくりを意識した」と話している。
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    コミュニケーションがとりやすい対面式の作業台
     詳細は同社HP、http://www.biznet.co.jp/

     
     
     
     
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