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物流ニュース
道路・線路どちらも走行可能「デュアルモードトレーラII」
2008年6月23日
「まるで初恋の女性に再会した気分だった。それほどまで、トラックと鉄道をスムーズにつなぐシステムを探していた」と話すのは、滋賀運送会長でグリーン物流ネットワーク設立準備事務局の発起人、丸山清氏だ。
同会長が熱望していたシステムとは、デュアルモードトレーラーII(DMTII)という。
道路ではトレーラとして、鉄道線路上は貨車として走行する。同氏はグリーン物流ネットワーク構想として、全国14か所に拠点となる鉄道ターミナルを設置し、その拠点の半径150km以内をトラックによる集荷・配達範囲に指定。各地域の集荷・配達業務は、拠点の幹事会社が他の中小運送会社と連携して運営していく、というのが同システムの概略である。
「次世代型グリーン物流 その現状と展望 DMTII発足シンポジウム&デモンストレーション」が14日、滋賀県立文化産業交流会館(米原市)で開催された。主催は同設立準備局、協賛は滋賀運送。
同会長は「原油価格が高騰している現在、DMTIIがその答えを出すのではと考えている。シルク構想(米原市で進められている滋賀統合物流センター構想)がスタートする22年に、共同歩調をめざしていきたい」とあいさつした。
丸山清会長
シンポジウムでは、船井総合研究所の武田和也氏がコーディネーターとなり、国交省物流環境政策企画官の前田秀氏、ワーバッシュ・ナショナル社長のリチャード・ジロミニ氏、同副社長のロブ・ハンコック氏、福岡運輸社長の山口喜久氏、同会長がパネリストとして参加。今後の展望などについて活発な意見が交換された。
DMTIIについては、参加者らの期待も大きく、「シャシー1台の値段は」「具体的な行動はいつからか」などの質問が飛び、1つひとつに丸山会長は丁寧に説明。基調講演ではハンコック氏が「米国におけるDMTⅡ活用の現状」について講演した。シンポジウム終了後、実際にDMTIIの脱着がデモンストレーションされた。 (小西克弥記者)
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