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物流ニュース
プラスロジ 中古オフィス家具リサイクルにカーボンオフセット
2008年8月6日
CO2排出量ゼロでオフィス移転を実現――。文具・オフィス家具メーカー、プラスの物流子会社であるプラスロジスティクス(東京都豊島区)は、同社が展開する「中古オフィス家具のリユース・リサイクル事業(MRS=マテリアル・リバース・システム)」にカーボンオフセットを導入した。
同社は、プラスグループであるアスクルやビズネットを荷主とする「物流事業」「小口配送事業」、オフィスの内装を手がける「建装施工事業」を展開。これらに、「メーカー(プラス)の責任として」取り組む「環境事業」が加わる。
同事業の柱となっている「MRS」は、オフィス移転などで不要になった家具を、オークションを通じてリサイクルショップに販売。売れ残った商品は素材別に解体し、原料リサイクルを行う。これにより、埋め立てにまわる物が極力少なくなる上に、廃棄コストの削減が実現する。排出される家具のうち6―7割がオークションで売れ、売れ残りに関しても、徹底した原料リサイクルを行うことで、リサイクル率は98%以上を誇っているという。
オークションの風景
今回、三菱UFJ信託銀行を通じて、インドの風力発電プロジェクトで生じたCO2排出権を1000t分購入した。これを、前橋にあるオークション会場までの輸送時、売れ残った商品の処分場までの輸送時および廃棄処理時に発生するCO2分に充て、排出量を相殺する仕組み。
MRSはもともと、リサイクル率を向上させるために始められたサービスだが、「その過程でどうしても発生してしまうCO2を、カーボンオフセットのスキームを利用することでゼロにする」(環境ビジネス部の榎克幸部長)のが今回の導入の狙いだ。
榎克幸部長
CO21kgあたり4円を排出事業者が負担。他のカーボンオフセット導入事例では、サービス提供企業が排出権購入の費用を負担するケースも多いが、同部長は「お客さまに負担していただくことに意味がある」と話す。
とはいえMRSは、オークションで落札された家具の売り上げが排出事業者に一定額キャッシュバックされる仕組みになっており、「この分をオフセットに充てれば、実際には持ち出しをお願いすることはほとんどないだろう」という。
MRSは大手企業の利用が多く、今回の発表には多くの顧客が興味を示しているという。現行のMRSも並行して販売するが、同部長は、「ほとんどがカーボンオフセット付きを選ぶだろう」と予測。ゆくゆくは、カーボンオフセット付きの占める割合を8―9割にまで高めていきたいという。
同社のHPは、http://www.plc.co.jp/ -
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