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    行政処分の先送り狙い「弁明書」提出に増加の兆し

    2010年6月4日

     
     
     

    gyouseisyobun_0607.jpg  このところトラック事業者の間で、異常なまでの関心事になっている一つが行政処分。通常の商行為で、ここまで敏感に行政の動きに反応することは考えにくいが、それだけ「すべてを守って商売ができない」という業界の実情を反映している。

     
     ある社長は「うちの会社が事業停止を受けることになれば処分内容が妥当か否か、場合によっては運輸局長を相手に裁判を起こす」と過激な発言。

     一方、行政処分に際しては事業者側に反論の機会として弁明書があるが、実際に提出される例は多くないという。ただ、事業停止など重大処分を「軽減」「遅らせる」という狙いから今後、運輸当局の関係者からは「提出件数が増えるかもしれない」という声も聞かれる。


    過激発言の社長が事業所を構える中国地方では昨年度、車両停止以上の行政処分は95件。事業停止は2件と、その前の年に比べて減少しているものの、監査のきっかけが従来の「重大事故」「悪質違反」から「情報提供」へと大きく変化している点は、事業者にとって気になる材料だ。

     一方、行政処分の送達と同時に、事業者側に弁明書を提出する機会が知らされる。期限となる2週間以内に窓口へ届けるだけで済むが、実際に提出されるケースは運輸支局単位で年間に1件程度という。むしろ「車両停止を早く済ませてしまいたい」との思いからか、「弁明書の提出期間として与えられる2週間を待たずに、『処分に異議なし』を文書で申し入れる事業者が少なくない」と前出の関係者。

     弁明書が提出されれば原則として、その内容に基づいて再調査が行われる。しかし、「処分の根拠に反論する材料をそろえて提示する必要があるが、実際に提出される弁明書の大半は『罰則を軽くしてもらいたい』『実情を理解してほしい』といった嘆願書にすぎない」(同)という。

     先に、「ひき逃げ重傷事故」で3日間の事業停止と210日車の車両停止処分を受けた運送会社の例を見ると、「ドライバー教育」「健康状態の把握」についての記録を再提出する格好で弁明書を提出。また、不備の指摘を受けていないにもかかわらず、処分日数が示されている処分原因について「弁明しようがない」として、「原因の明示後に再度、弁明いたします」などと記していた。

     こうした流れで「2か月遅れ」の事業停止処分を受けた同社は結局、事業停止中にレンタカーや傭車を動かしていたことで運送許可を取り消された。仕事に穴を開けるわけにはいかない立場とすれば、弁明書による時間稼ぎで事後対応を整えていたとも考えられる。

     前出の運輸行政官は「弁明書の提出期間(2週間)を放置しておけば、それだけで処分は2週間の先送りとなる。さらに、期限ぎりぎりに弁明書を出せば、場合によっては大幅に処分がズレ込む可能性もある」とし、「早く済ませたい車両停止とは違い、事業停止などの重大案件が増えるなかでは弁明書提出の増加も予想される」と話す。(長尾和仁)

     
     
     
     
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