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    盲点つかれてトラック盗難 24時間稼働の物流センターで

    2011年2月18日

     
     
     

    truck_0221.jpg 昨年12月に茨城県で、県議選の候補者の選挙事務所にトラックが突入、候補者の叔父がトラックにひかれ死亡するという事件が発生したのは、まだ記憶に新しいところだが、この事件に使われた車両は、近くにあった運送会社の物流センターから盗まれたトラックだった。24時間稼働で、昼夜を問わず常に従業員が滞在しているセンターにあって、「まさか盗難に遭うとは思いも寄らなかった」とする同社だが、今回の盗難被害は、24時間稼働、そして他社のトラックも出入りするという環境が一因とも言え、同社にとって盲点をつかれた事件であった。同社では事件後、セキュリティ対策を講じ、すでに再発防止の徹底を図っているが、物流センターを持つ事業者にとっては、他山の石にしたい。



     事件は、昨年12月12日に石岡市にある県議選候補者の選挙事務所で発生した。元暴力団の男が保冷車で事務所に突っ込み、候補者の叔父をひき殺した。その後の調べで、事件に使われた保冷車は事件前日の11日に、市内にある運送会社から盗まれたトラックであることが判明したが、盗難の被害に遭った事業者によると、当初は盗まれたことも分からなかったという。

     保冷車が盗まれたのは、事件現場の近くにある同社の敷地約2000坪の物流センター。24時間稼働で常時トラックが出入りする環境にあった。つまり、入出庫作業などで同社の従業員が常に常駐しており、同社はこれまで盗難を意識することはなかったという。

     盗まれたトラックは、同社のドライバーが積み込みのために乗ってきたトラックで、待機場所に止め、庫内作業のために離れたところを狙われたという。

     ただ、待機場所はセンター内にあるため、トラックを盗むにはセンター内に入らなければならない。同社のトラックだけが出入りしているのであれば、見知らぬ人がセンターに入れば不審者としてすぐに気が付くが、同センターの場合、他社のトラックも頻繁に出入りする。そのため、作業着姿であればセンター内を歩いていても特に不審者とは気付かないのだという。

     さらに車両の管理も、自社のセンター内ということから、いつもキーは付けたままだったという。24時間稼働し、車両の出入りも頻繁で、常に従業員が滞在しているという現状が、セキュリティの甘さを誘発してしまったと、同社では指摘している。

     トラックを止めれば毎回キーを抜き、事務所に預けるという対策を講じ、再発防止の徹底を図る同社。「うちのトラックが盗難に遭い、さらにそれが人殺しの凶器に使われるなど想像もしていなかった」と話し、「盗難に遭わないよう、しっかりと対策を講じていきたい」としている。

     無人の車庫からトラックが盗まれるというケースはよく聞くが、出入りの多い物流センターでも盗難は起こりうる。セキュリティ対策など、しっかりとした管理が求められる。(高田直樹)

     
     
     
     
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