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自動車部品や建設資材関係 GW後、荷動き止まる
2011年5月25日
日本経済をよくするのは建設と自動車製造が伸びること。これが最も早いとされている。建設、自動車の製造が増加すると鉄やガラス、プラスチック、ゴム、繊維など様々な材料が使用されることから、運送事業者にとっても影響は大きい。大阪府泉北郡の運送会社は震災直後、大幅に輸送需要は減少したものの、4月に入って過去にない売り上げを記録するほど順調であった。しかし、5月のゴールデンウィーク後は、自社車両ですら午前中の配送と昼からの夜積み程度しか仕事を確保できず、4月の繁忙がウソのように仕事が激減したと語る。
同社では、震災直後は物が入らないとして自動車部品を大量に全国に配送していたが、現在、自動車の販売量が大幅に低下。さらに建設関係も、大阪市梅田周辺の大型ショッピングセンターの完成で仕事が終了したことから、現在では自社車両の稼働だけで精いっぱいという状態に陥っている。同社社長は長年の経営経験を踏まえて、「今までも月ごとに変化はあったが、今回は震災の影響で大幅に車部品の需要が減少している。これから震災特需が起こると予想している専門家もいるが、もともと日本経済は厳しい状態で、被災地でも景気はよくなかった。阪神大震災のときのような急激な復興は望めないのではないか」とし、「さらに海外では放射能漏れで日本製品に対して不信感を抱いていることなどから、今回の震災で日本は深刻な経済不安に陥らないか、われわれも不安に駆られている」と心中を語る。
厚板などの鋼材を輸送する運送会社でも、震災直後は特需が起きるとしていたが、震災から日が経つにつれて輸送需要が低下してきていることを不安視している。(佐藤弘行)
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