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    300本に証明書を発行 輸出コンテナ放射線量測定

    2011年5月27日

     
     
     

    contena_0530.jpg 輸出コンテナの放射線量を測定し、国交省と港湾管理者が測定結果を証明する制度で、これまでにおよそ300枚の証明書が発行されていることが本紙の聞き取り調査で分かった。国交省は制度を4月下旬に作ったが、運用状況については「公表できない」としていた。5月中旬にはオランダに入港した日本発のコンテナから基準を上回る放射線量が計測されるなど、東京電力福島第一原発からの放射性物質は囲い込めておらず、「風評被害」を防ぐためにも情報の公開や制度の拡充が求められている。



     輸出コンテナの放射線量検査に関しては、国交省港湾局危機管理室がガイドラインを新たに作成し、4月22日に示されている。原発事故による放射性物質を国内に持ち込みたくないとする、海外からの懸念を受けてのものだ。

     ガイドラインは測定場所や機器、方法などについて定めるとともに、検査結果の証明を付けて輸出したいとする荷主や船会社の意向に沿えるように証明書の発行についても定めがある。証明については、船会社などがコンテナ表面の放射線量を測定したときは港湾管理者に測定結果の確認を求め、国交省と港湾管理者が連名で証明書を発行することなどが定められている。

     国交省港湾局によると、ガイドラインは国際法上の位置付けのあるものではなく、証明書があるからといって輸入当事国の検査を免れる根拠にはならない。また、放射線線量検査に関しては国内法上も法的根拠がなく、「検査数や証明書の発行枚数は公表できない」(危機管理室)と回答していた。

     ガイドラインに基づく検査を始めている横浜、東京、川崎の3港湾の管理者に本紙が聞き取りしたところ、20日現在での証明書発行枚数は横浜港が約200本のコンテナ、東京港が100本、川崎港はゼロだった。

     また、今後の見通しについて港湾管理者(自治体)は20日の聞き取りのなかで、「4月28日から運用が始まったが、今まさに申請が出てきているところで、荷主、船会社の放射能汚染に対する意識が高くなりつつあるのか、低くなりつつあるのかの判別はできない」(横浜市)、「傾向は判断できない。客観的調査を積み重ねることが風評被害を防ぐ手立てだと思う」(東京都)などとしている。

     また、東京港ではガイドラインとは別に、ターミナルに集まったコンテナに対して1日平均50本を無差別に調査し、ホームページで数値を公表している。ある港湾関係者は本紙取材に対して、「放射性物質が実際にどの程度広がっているかはもちろん重要なことだが、調査した数値を示すのも同じように重要」と話し、調査結果を適時に公開することの重要性に触れている。

     国交省関係者は、ガイドラインで示された放射性物質の基準値を超えた場合の扱いについて、実際の運用で基準値を超えたコンテナがこれまでに少なくとも2本あったことを本紙の取材のなかで述べた。基準値をどの程度超えたのか、どこの港だったのかについては言及しなかった。

     物流における放射性物質への警戒は国内各地にも広がりつつある。神戸港のある兵ト協によると、会員事業者が日本海側の敦賀にコンテナを陸送した際、ゲートで放射線検査をすることを告げられた事例に関して報告があったという。近畿地方でガイドラインを所管する近畿地方整備局によると、5月中旬現在、神戸港付近ではまだガイドラインの運用は始まっていないという。

     国交省のガイドラインとは別に、経済産業省は2010年度の一次補正予算で、輸出用の機械などを放射線検査する費用の9割を公的補助する「貿易円滑化事業」に6億7000万円を予算化している。国交省のガイドラインでは公的補助の枠組みには触れられておらず、「検査費用は事後に東京電力に損害賠償することになるのでは」(港湾管理者)などの見方が有力で、物流分野への枠組み作りも求められていると指摘する。(西口訓生)

     
     
     
     
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