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    大手が破格の見積もり 高齢者雇い人件費大幅カット

    2011年6月28日

     
     
     

    truck3_0627.jpg 行政の入札に異変──。千葉県の事業者が行政の入札に参加したが、入札参加者には大手事業者の名前がずらりと並んだ。管理コストがかかる大手が相手だっただけに、勝算ありと踏んでいた同社だったが、いざフタを開けてみると、大手事業者に完敗だった。その大手事業者は、同社の見積りよりもかなり低い見積もりを出していたのだという。同社でも採算の合うぎりぎりのラインで見積もりを行っただけに、なぜ、その大手事業者が同社よりも安く出せたのかは疑問だった。「実績作りのために赤字覚悟で入札」との見方もあったが、しかし後日、入札に携わった担当者から話を聞いて納得、素直に負けを認めざるを得なかったという。



     同社が入札に参加したのは千葉県内の自治体発注の輸送だった。これまでも、同業他社の下請けなどで実績を積んでいた同社は、元請けへの昇格を目指し、入札に参加した。

     入札に参加したのは、同社を含め5、6社だった。そのうち、同社以外は、名前の知れた大手事業者だったという。「大手は管理コストがかかるため、見積もりいかんでは十分に勝算あり」と踏んでいた同社社長は、中小である同社が受けても採算ぎりぎりラインの見積りを作成、入札に臨んだ。

     同社長によると、どうあがいても大手には出せないはずの見積もりだった。幸いにも、中小企業は同社だけだったため、落札に自信満々だったという。

     しかし、いざフタを開けてみると、落札したのは、大手事業者だった。決まった当初は、「見積もりは関係なく、実績だけで判断したのか」との疑問も生じたという同社長だったが、落札した金額を知って驚きを隠せなかったという。というのも、同社が出した額よりも、かなり低い額で入札されていたからだ。

     「なぜ、管理コストのかかる大手に、異常ともいえる安い運賃設定ができるのか」と納得できなかった同社長は、実績を作るための赤字覚悟の入札かと疑ったという。「大手のよくやる手法だが、今回の入札は、赤字でやってまで実績が必要な仕事でもなかった」という。ではなぜ、大手が安い見積もりで落札できたのか。同社長は、落札した大手事業者の担当者にその理由を聞いて、納得せざるを得なかったという。

     大手事業者では現在、定年を迎える高齢者が多く存在し、その処遇に困っているのだという。落札した大手もまさに、そうした高齢者の働き口を探している最中だった。そのため、今回の入札に参加したのは、高齢者でこなすための仕事探しの一環からだったのだ。

     高齢者を雇用することで、最もコストのかかる人件費が抑えられ、安い見積もりが出せたのだという。「確かに、人件費を抑えられる高齢者を活用することで、採算を合わせるのは可能だ」と考えた同社長は、大手のやり方に納得せざるを得なく、異議を唱えることはできなかったという。

     「大手に高齢者を活用する仕組みを作られたら、われわれには勝ち目はない」とこぼす同社長は、「高齢者の雇用に困っている大手の存在もうかがえるだけに、今後、こうした問題も考えて取り組んでいかなければならない」と、危機感を強めている。(高田直樹)

     
     
     
     
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