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    測定場所巡る論争に NOx・PM法

    2011年8月30日

     
     
     

     健康保護の観点から、維持されるのが望ましいとされる「環境基準」は、道路の、どの場所で測定した値が基準を満たせばよいのか。この測定場所を巡る論争に、運送業界が今後直面することになる。特定の地点で環境基準を満たせばよいとされていたこれまでの方針から転換し、地域全体での基準達成が求められるようにハードルが事実上、上げられようとしているからだ。点の達成から面での達成へ──。これが最も分かりやすく出ているのが、兵庫県尼崎市の国道43号の沿道だ。



     同市内には自動車から出る排ガスを常時測定する監視局(自排局)が10局ある。同県は今月初旬、「(県内全局で)2010年度は、二酸化窒素の環境基準を達成した」と発表。

     一方、近畿地方整備局は同じ今月初旬、43号沿道の公害患者との話し合いの席で、「同市内の2か所で、二酸化窒素の測定値が基準値を超えている」と報告した。「全局達成」の一方で「2か所で超過」と異なる結果。どうなっているのか。

     同市内の10局のうち6か所の自排局は市が設置したもの。残り4か所は国交省が設置したものだ。市設置のものは「大気汚染防止法」で設置が義務付けられているもので、国設置のものは「尼崎公害訴訟」で原告の患者側と国側が02年、和解条項に基づいて設けられたもので、法的位置付けはない。

     「自動車NOx・PM法」が依拠する大気汚染防止法上は、市設置の自排局のみが環境基準をクリアしているか否かを評価する測定局になる。市設置の6局は、「日平均値」「年平均値」ともに基準を満たしたが、国設置の4局中、2局は日平均値が0.061─0.062ppmと、環境基準の0.06ppmをわずかに超過した。

     法的位置付けのない国設置局から出た数値の扱いをどうするか。今月中旬にあった県・環境審議会の小委員会でも話題に上った。大きく分けると、「国交省の局は(裁判上の)自己防衛のためのもの」(小林悦夫・ひょうご環境創造協会顧問)とする立場。もう一方が、「物流を考えると(両者を)同じ扱いとしないと困ったことになる」(西村多嘉子・大阪商業大教授)。

     近畿地方整備局管内にある26局の国設置局のうち、NOxで環境基準を達成できなかった尼崎市内の2局だけが、非達成局の扱いだ。

     大阪府の担当者は、「これまで明言化されてこなかった『面』での達成が、事業者にとって行き過ぎた規制にならないように、国が検討しているのだと理解している」と話している。ある行政関係者は、「今までのトラック運送業界の協力に加えて、プラスアルファの協力を求めることになるならば、測定局の評価手法そのものの妥当性がクローズアップされてくることになると思う」と話している。(西口訓生)

     
     
     
     
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