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    交付金算式に変化 「将来の増税対策か」憶測も

    2011年9月30日

     
     
     

    soumusyo_1003.jpg 運輸振興助成法(運輸事業の振興の助成に関する法律)が9月30日、施行となった。これに先立ち、同法関連の政令が同20日に閣議決定し、省令とともに同26日に交付された。この省令に示された交付金の算定式から定数「15を130で除した数」(15÷130)が消失しており、「将来の増税対策か」「交付金の算定額『200億円ありき』強化が狙いでは」など一部に憶測が飛び交っている。総務省は「定数を調整値Dに含めただけで計算結果は同じ」と説明するが、取材の結果、様々な思惑が見えてきた。



     省令は、運輸振興助成法の施行規則として、交付金の算定基準を提示している。算式はA×B×C×D×(1―0.07)。Aは「交付年度における当該都道府県の軽油引取税の収入見込み額」と明記、B、Cもそれぞれ内容が説明されている。Dは「平成6年度以降に交付された交付金の総額の水準が確保されることを基本として算定するために乗ずべき数値として総務大臣が定めるもの」と規定する。

     総務次官通達の算式では、A×B×C×(15÷130)×D×(1―0.07)だった。15÷130が消えたことに気付いたトラ協関係者の一報で取材したところ「調整値Dに含めただけで何も変わっていない」と総務省。

     「15÷130」とは何か。尋ねると1976年の暫定税率導入時、「軽油価格が30%程度値上がりするので、その半分を営業ナンバーの業界に還元しよう」ということで、この定数が算式に組み込まれたという。正に「理念の数字」だった。

     政・省令とも国交、総務両省の共管事案だが、その作成では国交省が主に政令、総務省が省令を担当した。調整値Dについては、両省とも「交付金の算定総額を200億円に調整するため」と強調する。やはり「200億円ありき」だった。

     暫定税率は4.5円で導入、当時の算定総額は100億円だった。その後、9.3円、17.1円と加えられてきた。ト協関係者は「税収増に伴い算定額は上がるはず。交付金スタート時の精神は失われてしまっている」と嘆く。総務省は「税収が倍になったからと算定額も倍増することなどない」と強調するが、実は2倍になった時期がある。79年6月に2回目の暫定税率引き上げで9.3円が加算された時、交付金算定額が2倍の200億円になっている。4年後の83年4月には「国庫補助金の1割削減」が国の政策として行われ、算定額も180億円に減額した。17.1円が加算された93年12月に185億円程度に増額し、94年以降は200億円ラインに戻っている。税収が上がっても一向に交付金は増えていないのが実態だ。

     さらに驚いたのは、「Dは変数で、定数(15÷130)を調整値Dに含めたことで、今後はどのようにも調整できる」というのだ。将来、暫定税率分が本則税率となり、環境対策から化石燃料に大増税となった場合も、「200億円ありき」を押し通すことができる。そのための「布石ではないか」と穿った予測もある。

     昨年の行政刷新会議で「透明性確保を図る観点から交付金事業の仕組みの見直し」を行うことになった全ト協。「交付金法制化で法的に担保する体制も整った」(国交大臣)ことは業界にとって有難いが、国が行う交付金の算定も「透明性」が求められている。(土居忠幸)

     
     
     
     
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