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    解体調査で原因追及 「冷えない大型冷凍庫」裁判

    2011年12月13日

     
     
     

    kaitai_1212.jpg 新車で納車した大型冷凍車が十分に冷えないというボディーの不具合を巡って、三豊物流(外山芙美子社長、小樽市)と北海道日野自動車(任田慧社長、札幌市東区)が札幌地裁小樽支部で争っている件(既報)で、三豊は3日、小樽市内の自動車整備工場の協力の下、問題となっている車両のボディーを一部解体し、不具合の原因を調査した。冷えないボディーを改修する工事の一環として行ったもので、同製品の断熱性や気密性に問題がある可能性が判明した。



     三豊はこれまで、不具合を訴える同じ仕様の別車両のボディーについて、架装メーカーに依頼し保冷・気密性能試験を行い、冷凍機をマイナス29度の設定にしたにもかかわらず、「前壁の下部の平均温度がマイナス17度以下には下がらず、リアドア付近はマイナス20度前後」という結果を得たが、メーカーは「異状はない。JIS規格に従い製作されている」と結論付けた。

     三豊はその後も自社で冷凍バン内の各所に温度計を設置し、十分に温度が下がらないことを確認するなどしたが、メーカー、ディーラーともこの訴えを聞き入れず、対応をしてこなかった経緯がある。

     当日の気温は氷点下0度前後。低温で乾燥した工場内で冷凍バンの前壁を剥がし、三豊はこの様子をビデオとデジカメで記録した。

     解体を進めると、外板と内板の間にあるベニヤ合板はかなりの水分を含み、濡れたダンボールのような状態だったことが判明。断熱材も雪の塊りのように濡れていた。また、前壁下部の断熱材にはなぜか発泡スチロールが重ねられており、エバハウス下部の部分には充填されているはずの断熱材が10センチ程度、スッポリと抜けている箇所も見つかった。

     工事を行った整備工場の担当者によると「ベニヤや断熱材がこれだけ濡れているということは、どこからか空気が流れて結露が生じているということ」と話し、気密性に問題がある可能性を示唆する。また、「吹き付けの断熱材に発泡スチロールが付いているなんて初めて見た。断熱材を削りすぎたため、後で厚みを誤魔化すために重ねたのではないか」と話したほか、「エバハウスの下に断熱材がないのは論外。ボディーの外部ではエンジンの排熱や床からの反射熱が上がる部分で、ここに断熱材が入っていなければ、冷気が逃げてしまう。ボディー内部のこの箇所は本来、冷凍機の吹きつけで最も冷える所だが、ここに暖かい外気温が当たるとなると、全体的な冷却にも支障が出るはずだ」と説明。「前壁だけで、この有り様なので、もっと問題がある箇所が出てくるかもしれない」と話している。

     三豊の外山社長は「ボディーを解体しなければわからないこと。断熱材に発泡スチロールを入れるのが、JIS規格に適合しているボディーなのか」と疑問を呈す。また、「ステンレスで発注した天井の部材がアルミになっていたり、頼んでもいないのにボディーに梯子(はしご)を付けられたりしている。梯子を取り付けた部分からも少しは冷気が逃げるはず。勝手に仕様を変える製品に瑕疵(かし)がないといえるのか」と憤慨する。

     この裁判は、三豊が日野に「瑕疵のある製品を売った」ことについての販売責任を求めていたことに対し、日野が「責任は製造者にあるため、販売者としては何ら責任がない」と債務不存在の確認を求めた形で進んでいる。(玉島雅基)

     
     
     
     
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