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    新トラック運送経営のヒント(7)労災を請求された場合

    2012年2月17日

     
     
     

     ある運送会社のドライバーが業務中に倒れ死亡しました。運転中ではなく荷役作業中であったため、大惨事にならずにすみました。最近はドライバーの高齢化が進み、運転中に体調が急変して死亡する、という痛ましい事故が増えています。



     今回亡くなられたドライバーは50代後半で急性の脳疾患が原因でした。もともと高血圧で薬も服用していたようです。遺族となった奥様も「前々から高血圧の薬を飲んでいましたので…」と半ば諦めた様子だったようです。

     ところが、告別式の数日後、亡くなられたドライバーの勤務先である運送会社に電話がかかってきました。「労災申請をお願いしたいのですが」。

     労災申請と聞くと社長さんならピンとくると思います。そうです。労災かどうかを確認するために労基署が運送会社に調査に入ることになるのです。この時に問題となるのが「安全配慮義務を果たしていたかどうか」です。

     運送会社で多いのは、やはり「長時間労働」を長期間に渡りさせたこと(過労働)によって疾病が発症、または悪化したという因果関係があるかどうかが問題となります。もし労災認定されれば遺族にとっては不幸中の幸いですが、運送会社にとっては国交省の監査が入る可能性が出てきます。

     業務中の死亡原因が長時間に伴う過労働となれば、労基署から国交省に通報される可能性が高くなります。通知を受ければ運輸監査ということになります。

     一方、労災認定がされなかった場合はどうなるのでしょうか? この場合も一筋縄ではいきません。遺族が運送会社に対して裁判を起こす可能性があるからです。残された遺族にとって大黒柱である夫が亡くなったことにより、一番の心配事となる経済的問題がのしかかってきます。生命保険などでリスクに備えている家庭であればいいですが、そうでないケースも多く、そうなると矛先はおのずと運送会社に向かいます。過去の裁判でも、長時間労働を命じた結果、ドライバーがくも膜下出血で死亡した事例で運送会社に4000万円の支払いを命じた判例があります。

     運送会社にとって「長時間労働」は、行政処分以外にも今回のようなケタ違いの損害賠償額となる裁判リスクが潜んでいます。

     ドライバーに対する健康管理の指導監督。運送業経営で優先度の高い取り組みですね。

     
     
     
     
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