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北海道運輸局がPRキャンペーン 優良事業者等利用促進
2012年3月19日
北海道運輸局が行っている「優良事業者等利用促進キャンペーン」(既報)に対し、道内の運送事業者から「有り難い」「素晴らしい取り組みだ」といった反応が多数聞こえてくる。同局が所管する物流・旅客系団体などと利用促進協議会を設置し、優良認証制度などを広く周知するだけではなく、優良事業者の利用を積極的に後押しする。
道内全ての自治体と教育委員会、このほか様々な経済団体に対し、優良事業者の利用を運輸局長名で依頼したほか、各団体が広報誌などで周知する際の文例まで作成・配布している。運輸局がここまでまとまったキャンペーンを行うのは全国で初めてだ。昨年10月に赴任した北海道運輸局の西川健局長の発案で行われたもので、優良事業者のPRだけではなく、悪質な事業者を利用するユーザーの責任を求めるという側面もある。
規制緩和後、事業者の激増に伴い、安全面や環境面での取り組みに問題がある「安かろう、悪かろう」という事業者も増えた。荷主企業でもコストを重視した運送事業者の選定が幅をきかせ、Gマークやグリーン経営認証などを取得した事業者の経営上の優位性はそれほどなかった。
西川局長は「悪質な事業者への監査や処分の内容に全て目を通しているが、酷い会社が本当に多い。このような所を使っている荷主・消費者にも『選択した責任がある』ということをはっきりさせる意味合いもある。ここまで事業者の情報を周知すれば、利用者は『品質が劣る所だったとは知らなかった』とは言えなくなるはずだ」と話す。
鎌倉壽一貨物課長も同様に「我々は優良な事業者、悪質な事業者の情報を積極的に開示するので、事業者の選定に対し、ユーザーも責任を持ってほしいということ。行政としては、ユーザーが事業者を調べて選べるような環境をつくり、『この会社は運輸局が認める優良な所』『事故が多い事業者を使ったのなら、何かあった場合は自己責任』と呼びかけ、優良事業者を積極的にバックアップしていくことで大きな責任が果たせると考えている」とする。
運送事業者からは「これにより公共関連の輸送業務で、Gマーク取得事業者が優遇されるようになるのではないか。Gマークの普及率の高まりが期待できる」(北見市の事業者)、「画期的な取り組み。Gマークやグリーン経営などの認知度が高まり、初めてメリットが生かせるようになるかもしれない」(札幌市の事業者)、「ここまで運輸局がGマークを応援してくれるなら、取得を考えてみる」(同)といった前向きな声が多い。(玉島雅基)
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