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    「早く監査に」タイミングで内容に違い?

    2014年1月16日

     
     
     

    truck2_0113.jpg 重大事故や労基通報が端緒となった運輸当局による監査。そのタイミングによって処分の内容が大きく違ってくる…そんなことがあってはトラック事業者とすれば大変だが、場合によっては可能性がゼロではない事情が存在するようだ。監査担当の行政マンによれば、「事業者に不利な処分につながることはないと思う」と説明しているが、どういうことなのだろうか。



     昨年末に重大事故を起こした西日本地区の運送会社。いずれ運輸支局による監査が入ると予想されるが、社長は「30日間の事業停止になってはエライことだ」と気を揉む。ここ数年は徹底して安全管理に力を入れてきたが、「それでも労働時間については完ぺきじゃない部分が少なくない」という心配があるからだ。

     昨年10月に監査方針、翌11月には行政処分基準も新しくなったが、トラック事業者にとって最大の懸念でもある「30日間の事業停止」については今年1月から適用が始まる。制度改正の説明会で担当官から「さかのぼって適用することはないと聞いているが、本当に大丈夫だろうか」と、微妙な時期に起きた事故への不安は払拭できない感じだ。

     一方、昨春に死亡事故を起こした同地区の運送会社も同様に気が気でない様子。「事故から半年以上になるが、いまだに監査がない」(社長)からだ。「うちの場合は新しい行政処分なのか、それとも昨年10月までの古い基準で違反点数が計算されるのだろうか。仮に、監査で30日間の事業停止の可能性があるといわれたら、『アンタらが早く(昨年中に)調べに来ないからだ』と訴えたい」と憤る。

     管轄する運輸支局の担当官によれば「あくまで重大事故や労基通報は監査の端緒(であって、いつまでに監査に行くというものではない)。また、処分基準が改正された昨年11月までの監査対象については、以前の基準による処分内容と比較して軽いほうを適用することになる」と説明。ただ、今年から始まった「事業停止30日間」については、例えば昨春に発生した重大事故を端緒とするケースで1月末に監査が入った場合、「事故が起きた当時の状況と同時に、労働時間などについては(監査を実施した日の)直近1か月の実態も合わせて調査することになるが、そのなかで対象となる違反があれば(事業停止30日間の)可能性はゼロではないだろう」という。

     一定の時間を置いて安全管理の現場が改善されているかをチェックする…という趣旨からすれば当然の話だが、大企業であっても労働時間関係のルールを確実にクリアすることが難しいのが実運送事業の宿命。「監査がズレ込んだ分だけ猶予をもらえた」と、前向きに受け止めるしかないのかもしれない。

     
     
     
     
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