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    長時間の仕事は下請けに 仕事と改善策を押し付ける元請け

    2014年1月20日

     
     
     

    truck2_0120.jpg 監査と行政処分基準の強化が実施され、とりわけ「運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準(改善基準告示)が、著しく順守されていない」ことが監査で発覚した場合は、即、事業停止に至ってしまう。このため、トラック運送事業者は、長時間にわたる運行に気を配らなければならなくなっており、北海道ではこの流れを受けて、元請けが長時間運行の仕事を、これまで以上に下請けに押し付けるという動きも出始めている。



     約20台を保有し、雑貨を運んでいる札幌市の運送事業者は「(新しい処分が発表された)昨年の9月頃から、一部の大手元請けによる厳しい運行スケジュールのオーダーが増えた」と話す。

     「現状で問題なのは大手1社だけだが、以前より拘束時間が長い仕事が振られるようになった。元請けは、厳しい仕事は自分らでやらずに下請けに押し付ける頻度が増えた」と打ち明ける。同事業者は元請けに対し「処分が厳しくなっているので、これからどうするのか」と問いただしたが、「運行時間を詰める努力をしろ」と言うだけで、具体的な改善策までも下請けに丸投げしている。

     同事業者は現在、「どのような対策をとれば、どの程度の時間が短縮できるのか」といったデータを取っている最中で、長時間運行を改善するために「高速道路の使用、協力会社への中継、2日運行への切り替え」といった対策を検討。これらのデータを持って、元請けに運賃の交渉を行う予定だが、「受け入れてもらえないようなら道東や道北への運行は断らなければならなくなる」と心を決めている。

     「1運行で500キロなら、待機や作業時間を考えると拘束時間に無理が出る。広くて荷物の少ない北海道では、事業者同士が荷物を融通し、往復の運行で十分な運賃を収受することは難しい」とし、「デジタコを入れていないので、日報を改ざんして拘束時間をごまかしてもバレないのではないか」といったことまで考えている。

     30台あまりを保有し、建材などを運んでいる石狩市の事業者も「フェリーの時間に合わせて6時間以上待機したり、着時間の指定を受けた現場で、着荷主の都合で荷下ろしに3時間も待たされるということは珍しくない。しかも多くは片道運行」という状況のため、これを打開するには「2マン運行」しかないと考えた。現在、元請けに「人数分だけ運賃をみて欲しい」と交渉し、検討してもらっているものの、「ダメなら会社存続のためにも仕事は受けない」と覚悟を決めている。

     「元請けの利用運送事業者は、リスクのある仕事を我々実運送事業者に振るだけ。道内をあちこち回って、戻ってから更に宵積みするという酷いオーダーが平気でくる。実運送の処分強化ではなく、このような構図自体の改善が必要ではないか」と話している。

     運送業界専門の行政書士・佐々木ひとみ氏は「長時間の仕事=利益が出る、という時代ではなく、このような仕事を断ったところで悪影響が出ることは意外に少ない」と指摘し、「厳しい仕事を無理に続けるのではなく、今まで当たり前と考えていた業務の流れをもう一回見直してはどうか。運転時間、作業時間、休憩時間、フェリー乗船時間、休息期間などの配分をしっかり把握し、適切に管理することで、利益を出しながら、法に触れないということも可能になる。また、全て1台のトラックで仕事を行うのではなく、『積む・下ろすだけを派遣やパートにやってもらう』『ちょっとした集荷を地場の軽貨物に任せる』といった作業を分解していく方法もある」と提案している。

     
     
     
     
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