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NOxが下がらない原因 尼崎に見る
2014年3月27日
トラック事業者が解明を求めていくべきものは、PM2.5以外にも、これまでの道路沿道環境対策が妥当だったのかという立場からの説明だ。2000年からのディーゼル排ガス問題の震源地となった兵庫県尼崎市南部の国道43号。同地域ではPMの環境基準はここ数年達成されているが、20年来の施策であるNOxの環境基準がいまだに未達状態になることが多い。
道路管理者の近畿地方整備局は昨年12月から、NOxの濃度が同地域で上昇してきた際、事前に登録したアドレスにメール配信する取り組みを始めた。「トラックドライバーに迂回を求めることが目的」(計画調整課)という。迂回を求める施策は、公害訴訟の判決があった00年から始まっている。同課によると、自動車からのNOx排出全体のうち、大型車によるものが73%を占めるといったデータに基づいた施策で、乗用車など小型車には迂回は求めていない。
PMは環境基準を達成するまでに改善した一方、NOxがいまだに達成できない要因分析について同課は言明を避けている。複合的な汚染要因によってNOxが下がらない可能性については、「今後は、どういった発生源からNOxやPMが出ているのか、調べる必要もある」としている。PM2.5の発生源が大陸由来なのか国内、なかでもどういった発生源があるのかの分析を環境省が始めるといった情報にも同課が背中を押された形だ。
付近のトラック事業者は、「本当にトラックから出ているNOxが原因なのか。10年前や20年前の政策であるだけに、見直しも必要ではないか」と話している。
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