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物流ニュース
全国トラック運送事業者大会 危機打開の対策断行へ
2010年10月21日
第15回全国トラック運送事業者大会が4日、横浜市のパシフィコ横浜で盛大に開催された。
全ト協の中西英一郎会長は「いつ、いかなる時代にあっても変わらない我々の使命は、安全と安心の輸送サービスを提供していくことであり、そのためには事業基盤強化と公平な競争の確保に努めて、社会との共生をはかっていかねばならない」とあいさつ。
次いで、「健全経営確立に向けた今後の取り組みについて」(第一分科会)と「安全・事故防止と省エネ・環境対策について」(第二分科会)に分かれて、各ブロック代表のパネリストの意見開陳と会場参加者とを交えた意見交換の取りまとめを行った。
特に、「健全経営確立」をテーマに掲げた第一分科会では、会場から「アルコールチェッカー義務化にあわせて、IT点呼を中小事業者に認めるべき」「規制緩和見直しや環境税など新税導入には反対とはっきり言うべき」「全員で鉢巻きしてでも意見を明確に出すべき」など、中小・零細事業者の要望を強く出すことを求める意見が相次いだ。
第二分科会では、中型免許制度の見直しや労働時間・安全・環境などの課題について、荷主に責任があることが多く、規制緩和の見直しを求める意見などが出た。 来賓として松沢成文神奈川県知事も参加し、県のエコドライブ推進協議会や交通安全対策に神ト協が多大な協力をしていることを紹介し、運送業への期待を強調した。
トラック輸送振興顕彰(鈴木賞)は川口トラック協組(埼玉県)、岡田運輸(神奈川県)、新宮運送(兵庫県)の三団体が受賞した。
記念講演は「これで良いのか日本の食と農」のタイトルで東京農業大学名誉教授の小泉武夫氏が講演し、危機に直面する日本の農業を解説。「農業を助けるには流通の見直しが大切であり、トラック運送など輸送の活性化が必要」として、食料自給率を上げるためのトラック輸送への期待を話した。
分科会での意見交換を経てまとめられた内容は、大会決議として満場一致で採択された。来年は近ト協の担当で、京都で開催される。
◎関連リンク→ 社団法人全日本トラック協会この記事へのコメント
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