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ブログ・上西 一美
第161回:減速表示は事故のサイン
2026年4月20日
日本事故防止推進機構(JAPPA)の上西です。先日、お客様から送られてきたヒヤリ・ハット映像を見て、正直ゾッとしました。高速道路を走行中、走行車線を走るトラックを、追い越し車線から速度を上げて抜いていった乗用車が単独事故を起こしました。その衝撃で同乗者の一人が車外に放出され、後続のトラックが轢きそうになる極めて危険な状況でした。まさに紙一重の出来事です。
一見すると「これは避けにくい」と感じるかもしれませんが、映像を冷静に確認すると、ブレーキ操作が決して早いとは言えませんでした。さらに重要なのは、その場所に減速路面表示があったことです。つまり、過去に事故が多発している区間であり、道路側が「ここは注意せよ」と警告している場所だったのです。
減速路面表示は、単なる点線ではありません。事故の歴史が刻まれた〝危険情報〟です。その区間では、周囲の車両の挙動をいつも以上に観察し、「何か起きるかもしれない」という前提で走る必要があります。速度を少し落とすだけで、視野は広がり、判断する時間も生まれます。違和感を覚えた瞬間にブレーキに足を乗せる準備ができていれば、結果は大きく変わります。
トラックドライバーは、荷主の大切な荷物を預かり、確実に時間どおり届けるプロです。しかし、ひとたび事故に巻き込まれれば、命の危険だけでなく、会社の信用や取引関係にも影響が及びます。「自分は悪くない事故」でも、現場にいれば当事者です。
だからこそ、防衛運転を徹底していただきたい。事故は突然起きます。しかし、予兆は必ずどこかにあります。プロドライバーとして、その〝サイン〟を見逃さない運転を、今日から改めて実践していきましょう。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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