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ブログ・高橋 聡
第307回:令和時代の運送業経営 歩合設計編(107)
2026年4月10日New!!
【評価制度設計編】107
「頑張る運送業経営者を応援します!」というシリーズで「令和」時代の運送業経営者が進むべき方向性、知っておくべき人事労務関連の知識・情報をお伝えしています。
今号も前号に続き「評価制度設計編」として時間外上限規制(2024年問題)への給与設計面での対応について解説してまいります。(その2)
1.評価制度が注目されている背景
大手引越会社の裁判では「出来高歩合給」が否定されています。議論はありますが、判決という現実を踏まえて給与制度を検討する必要があります。なお、判決は個別の会社の制度についてのものであり、適正に設計されている「出来高歩合給」が否認されたものではありません。さて、「出来高歩合給」を採用している運送会社は6~7割程度はあるとされていますが、現時点の判断としてそれをやめるという選択をすること自体は、あり得なくはないでしょう。その場合の選択肢としては、「時間給制」「日給制(日給月給制)」「月給制(月給日給制)」があげられます。
正社員ドライバーに「時間給制」を採用している会社の割合は少ないですが、定年後再雇用の高齢者ドライバーやルート配送など、日ごとの運行コースが固定されている場合には「時給制」も選択肢にあげられます。
「日給月給制」は日給に月ごとの労働日数を掛けて計算する方式ですが、トラブルの起きやすい給与制度です。正社員ドライバーの場合は1日8時間、週40時間という法定労働時間数の枠内で所定労働時間、月所定勤務日数が設定されるべきなのですが、例えば労働日数が17日しかないといった場合に、仕事を与えられなかった会社側の責任ということで「休業手当」(平均賃金の6割)の支給が必要なこと、また、割増賃金単価は、「日給」部分は「日給額÷日所定労働時間数」で求める一方で、無事故手当などの月所定内手当は「手当額÷月平均所定労働時間数」で求めることになり、計算実務が複雑です。
「月給日給制」は今後の給与制度を検討する場合に主流となるべき給与制度です。割増賃金単価計算も、「(基本給+諸手当)÷平均所定労働時間数」で求められるため計算実務は容易です。
2.時給制、日給月給制、月給日給制における評価制度
時給制等の場合、割増賃金計算は「時間連動」になります。そのため時間が長いドライバーの給与が高くなります。「時間が長い方が給与が高い」という仕組みは、24年問題に逆行しますし、ドライバーへの公平な給与分配という観点でも問題です。そこで、「想定時間どおりに運行したか」などという観点での評価制度が必要になります。関連記事
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筆者紹介
高橋 聡
保険サービスシステム社会保険労務士法人
社会保険労務士 中小企業診断士
1500社以上の運送会社からの経営相談・社員研修を実施。
トラック協会、運輸事業協同組合等講演多数。 -
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