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運送会社
レッカー事業者 全国規模の連合会設立へ
2008年2月15日
東京レッカー事業協同組合の下沢昭安・専務理事(下沢自動車代表)を中心として、各都道府県のレッカー事業協同組合が大規模な全国組織の連合会設立に向け、取り組みを進めている。
全日本レッカー事業協同組合連合会(仮称、下沢理事長)は「今年中の設立を目指す」とするが、現在すでに約200社以上が加盟。今後、さらに事業者数を伸ばす勢いだ。
レッカー業者の資質向上や災害時の広域救援体制の確立などを目指す、同連合会の設立執行役員でもある、近畿レッカー事業協同組合専務理事の日下一義氏(交通救護センタークサカ代表取締役、写真)に話を聞いた。
「正式に設立すれば全国規模での活動となり、JHR(全日本高速道路レッカー事業協同組合)の規模をはるかにしのぐ団体となる。今後、JHRも交えレッカー事業としての団体の一本化を進め、共存共栄で話を進めていく」と日下氏。
同連合会は、共同受注や組合員の受注拡大をはじめとした取引条件の改善を図るだけでなく、レッカー事業者の教育事業にも力を入れ、「全国一律の質とサービスを展開していく」としている。
重要課題として、(1)レッカー業者の資質の確立(2)災害時の広域救援体制の確立(3)放置車両処分の弾力的運用(4)レッカー業の許認可制の実現、を目標に掲げており、日下氏は「地域で現場対応力や価格などの差をなくすには、レッカー事業者の質の向上は欠かすことができない」という。
同連合会の会員事業者は、現場力の向上を図るため、「一業者に国家資格を持った人を最低でも3人から5人までそろえ、現場対応をスムーズに行える企業体制を整えていく。レッカー事業での資格は重要」と強調する。
また、白ナンバーでの営業活動について、「5台以下で活動している企業は、営業ナンバーが取得できない。その対策として有償運送許可について連合会で勉強会を行った。連合会設立にはコンプライアンスを徹底していかなければならない」と説明する。
同連合会はこのほど、東京都の衆議院第一議員会館で、2回目となるレッカー事業勉強会を行い、衆議院議員の田中和徳氏や木村義雄氏をはじめ、警察庁や国交省の担当課長も出席し、有償運送許可の定義と行方などについて話し合った。
日下氏は、レッカー事業認可制の確立について、「道路で危険な作業をしているため、資格用件を厳正にしたうえ、行政上の許可事業とする必要がある」と強調。災害時の広域救援体制の確立については、「全国的な対応が求められるため、連合会の設立が欠かせない。全国の警察署と出動契約を結ぶ話を進めており、全国規模での救援体制を整えている」と話す。
さらに、「各組合は有償運送許可証を取得しており、組合員に対して積載車の有償許可証の取得を促進している。資金繰りなどの説明も行っている。全国で組合の設立が進められており、同連合会としてはいち早く体制を構築し、レッカー事業者全体の質の向上に努めていく」と意気込む。
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