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ブログ・高橋 久美子
第115回:コレを持っていない企業は企業にあらず
2012年5月8日
今週は「USP」について、もう少し詳しくお話していきます。「USP」とは、ユニーク・セールス・プロポジションのことで、日本語では「他にない圧倒的な提案」と訳されます。もしかしたら、「USP」という言葉を初めて聞いたという人もいるかもしれませんが、マーケティングにおいて最も重要な基本の言葉なので、ぜひ覚えるようにしてください。
マーケティングの本場がアメリカのため、マーケティングを学んでいくと、どうしてもカタカナ言葉が多く出てきます。日本語に訳して言ってほしいと思う人もいるかもしれませんが、訳すことでニュアンスが変わってきてしまう場合があります。ですから、ぜひ、基本の言葉のままで覚えていくことをお勧めします。
さて、USPの話に戻ります。企業にとって、「USP」はとても重要です。アメリカでは、「USPを持たざる企業は、企業にあらず」と言われているほどです。ライバルと同じ商品やサービスを提供していても、USPさえあれば、お客はあなたの企業を選んでくれるのです。ですから、あなたの会社でも、ぜひUSPを作ってください。
お客は常に、あなたにこう聞いています。「たくさんの運送会社がある中で、どうして、あなたの会社を選ばなくてはならないのですか?」。さらに、「あなたの会社と取引すると、私に、どんないいことがあるのですか?」と聞いています。この問いに対する答えが、USPです。具体的な例を見てみましょう。
お客「たくさんの事務用品店がある中で、どうしてアスクルを選ばなくちゃならないのですか?アスクルを選ぶと、私にどんないい事があるのですか?」
アスクル「はい。明日届くからです。急に事務用品が必要になったときも間に合います」。
どうですか?今までの事務用品店だと、たいてい、「品揃えが豊富です」と言ってしまうところですが、流通が発達している現代では、はっきり言って品揃えはどこの店でも一緒です。しかも、オフィスで使うものは定番商品がほとんどです。品揃えが豊富である必要もないのです。さらに、「明日来るから、アスクル」、このネーミングもわかりやすく素晴らしいので、あっと言う間に顧客が増えたというわけです。
全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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