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    「鉄が動かない」年内は期待できないとの見通しも

    2009年4月17日

     
     
     

     商社やメーカーを専門に鋼材輸送を手がける大阪府の運送会社は約50台のトレーラやトラックを保有しているが、今回の景気低迷でフリーのトラック、トレーラ30台は余った状況で、「何か仕事を確保しなければ」と日々悩んでいる。


     同社の社長は、「鉄関係は5月、6月に動くのではと期待していたが、自動車・家電メーカーが増産計画を延期するなど、期待外れが多く落ち込んだ。景気が上向いて荷物が動かないと、ウチも今後はどうなることか…」と不安視している。
     また、別の鋼材関係の重量物輸送業者は「鉄は、ほとんど輸送依頼がないが、地方への橋梁工事が始まっており、当社も橋梁輸送で現在は仕事を確保している。しかし、この仕事も在庫としてストックされていた鉄を使用した製品であり、その後の計画はなく、鉄関係は年内は期待できない」と語る。
     さらに、「大型機械・精密機械の保管、移動は毎日のように依頼がある。しかし、どの荷物も移動はするがエンドユーザーのメーカーにはなかなか納品されない。これらの機械が本格的に納品されれば当面、新たな機械の製造なども少なくなるため、当社の倉庫も現在は多くの荷物が入っていても、空きの面積が増えるかもしれない」と話す事業者も。「鉄の需要増、景気回復が待ち遠しい」と願うばかりだ。(佐藤弘行記者)

     
     
     
     

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