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物流ニュース
軽貨物のADL ドライバーが頂点の「逆三角形」めざす
2009年5月20日
軽貨物事業を展開するADL(木村勉社長、神奈川県川崎市)は、ドライバーを大切にするフランチャイズ(FC)システムが特徴だ。東京ビックサイトで開かれた09年フランチャイズショーに軽貨物業界で初出展するなど注目を集めている。
同社は98年、川崎市でアクティーグループ本部としてスタート。08年にADLグループに名称変更し、同年にADLを創設した。
同社のFCシステムは加盟金と保証金がゼロ、本部月額ロイヤリティーも最大10万円で、加盟店の負担は最小限に抑えられている。軽貨物業界は、コンプライアンス意識の低い一部の事業者が社会問題も起こしている。こうした業界に一石を投じるADLグループは、「正しいことをやらなければいけない」という思いがある。
FCショー初出展の理由も、軽貨物業界の10年後のビジョンを示したかったという。同社が目指しているのは「末端の契約ドライバーが頂点に立って、本部が下から支える逆三角形のあり方」だ。
同グループは、本部が仕事を一括受注して代理店に分散するシステムを持つことを目指している。ドライバーを支えるために本部の営業力を強化するとともに、契約ドライバーに適切な方向付けもしている。
たとえば、業務の2本柱である「常用便」と「チャーター便」だが、昨秋以降の景気低迷の影響でチャーター便は減少しているという。そこでFC契約をしたドライバーには、チャーター便から常用便への切り替えを進めている。
本部とドライバーの二人三脚で生活を立てていきたいとしており、ドライバーにも長く活躍してもらいたいという。本部は営業サポートのほかにも雇用、法務関係、個人情報、コンプライアンス、保険、福利厚生まで、きめ細かなサポートシステムを持っている。
さらに、運行管理から会計まで連動する新開発の軽貨物運送業業務管理システム「JBCA軽貨物Pro」も6月から提供。チャーター便料金の見積もりなど、複雑な事務処理が簡単に処理でき、事務員3人分の業務が削減できるという。
募集する代理店への考え方は「保証金も契約金もいりません。まずあなたが額に汗して働いてください」。FC契約で資金提供するだけの代理店では、事業はうまくいかないと指摘する。
募集も順調で、最近開設した支店でも初日から応募者が殺到するなど、同社のFCシステムに注目が集まっている。
フランチャイズショーでPRする木村社長この記事へのコメント
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